
創立60周年式典を挙行しました。
平成21年11月21日(土)
学長式辞
愛知教育大学創立60周年記念式典にあたり、国立大学法人愛知教育大学役員及び教職員一同を代表し、ご挨拶を述べたいと存じます。最初に、本日の式典にご臨席賜りました文部科学省から小松大臣官房審議官、愛知県から今井教育長、名古屋市から山田教育次長、竹中刈谷市長をはじめ、国会議員の皆様、県・市の首長や議員の皆様、多くの国公私立大学の学長の皆様、教育関係者・同窓会・卒業生の皆様、本学の名誉教授の皆様など来賓の方々を始め、多くの皆様方をお迎えし、愛知教育大学創立60周年記念式典を挙行できますことは、私どもにとりまして、大変嬉しいことであり光栄なことと、心より御礼を申し上げます。
さて、本学は他の新制大学と同じく、1949年(昭和24年)、愛知第一師範学校、愛知第二師範学校及び愛知青年師範学校を母体に愛知学芸大学Aichi Liberal Arts Universityとして発足しました。これら諸師範学校の起源は今から136年前の1873年(明治6年)の愛知県養成学校にまで辿ることができます。創立後の17年後の1966年(昭和41年)には、他の多くの学芸大学と同様、愛知教育大学に改称し、1970年(昭和45年)に岡崎・名古屋の両校舎を統合し、現在の刈谷市井ヶ谷町に移転しました。岡崎の跡地は、自然科学研究機構基礎生物・生理・分子の各研究所になり、名古屋の跡地は、名古屋大学医学部保健学科等となっています。さて、この統合を含む60年の歴史は、後の「スライドで見る愛教大の60年」でご覧いただけると思います。
愛知教育大学の60年の歴史の中で、いくつかの大きな変化がございました。一つは、1977年(昭和52年)の大学院修士課程の設置であります。次の出来事は、1988年昭和63年の総合科学課程の設置です。そして、2000年(平成12年)の教員養成課程の入学定員の削減と学芸4課程などの教育組織の改組、そして2004年(平成16年)の国立大学法人化です。またその後の、2007年度からの現代学芸課程の設置と教員養成課程への入学定員の振替・改組、2008年の専門職大学院としての教職大学院の設置です。
これらさまざまな大学改革の中で、本学は、中部地区最大の教員養成大学として教員の養成に力を尽くしてきました。約40年間は小中の教員を中心に優れた資質を有する教員の養成、そしてその後の20年は、教員養成を主軸として、広く一般社会人の養成にも力を注いで今日に至っています。創立以来45,902人の教育学部卒業生、2,565人の大学院修士課程修了生、合わせて約5万人の卒業・修了生を世に送り出してきました。学部卒業生の内訳は、教員養成課程の卒業生が約4万人、総合科学課程・学芸課程の卒業生6千人という割合です。そして、多くの卒業生の皆様が大学や県下教育界を始め、官公庁や一般企業など広く社会の多くの分野で活躍されていることは、ここにご出席の皆様がご存知のことと存じます。
戦後教員養成の歴史の中で、二つの原則、すなわち大学における教員養成と開放制の二大原則の下に60年にわたって、本学は愛知県・名古屋市の教員をはじめ、多くの教員の養成機関としての役割を果たしてきました。私たちは、60年を経て、初めての政権交代という現実の中にいます。新政権により教員養成制度のさまざまな施策が出されつつありますが、その全体像はいまだ見えていません。しかし、事態がどう動こうとも、「持続可能で平和で豊かな未来を築く人間の教育」を行う高等教育機関としての本学の役割に照らして、子どもたちの未来がゆるぎなきものとなるよう、彼ら彼女らの教育を担う教員の養成は、国立大学の重要な機能として、今後益々その役割は重要となってくるものと確信しています。
現在、本学は、卒業生900人のうち、教員が500人、これは絶対数で全国1位、率でもトップクラスですが、一般企業や公務員が300人、進学が100人、その他100人という割合です。このように、本学は、「教員の養成を主軸に教養教育を重視する大学」として、その役割を十分に果たし、大学の個性を高め教育研究機能を十分に発揮するための取り組みを行っています。例えば、ものづくりを基盤とする愛知県の教育大学として、学生主体の訪問科学実験や先日も1200人の参加がありました第三回科学・ものづくりフェスタの開催など理科好き教員養成のための科学・ものづくり教育の推進、あるいは地域の教育委員会と連携した外国人児童の学習支援の取り組みや様々な教材開発日本語教育教室の開催、このほかにも様々な本学の特徴を生かした取り組みを行っており、全国的にも注目されています。
来年度から、国立大学法人第二期の中期目標・中期計画期間がスタートします。私たちが掲げたアクションプランに沿って,中部地区の教員養成の中核大学としてまた、学芸教育を展開する大学として、共同大学院に基づく博士課程の設置など着実な実施を目指してまいります。
最後になりますが、こうして創立60周年を迎えることができましたのも、関係の皆様方のご苦労があったからこそと感謝申し上げるとともに、国立大学、特に教員養成系単科大学を取り巻く状況の厳しさを考えますと、来年度から始まります第二期中期目標・中期計画期間に新たな本学の発展の道筋を築くのが私の責任と自覚し、身の引き締まる思いで、決意を新たにしています。
これまでの本学の発展は、文部科学省、愛知県・名古屋市、地元刈谷市をはじめ近隣市町及び教育界をはじめ地元各界、同窓会等、関係各位のご理解・ご支援のお陰と、あらためて、心から感謝をいたしますとともに、今後とも、これまでにも増してご助力、ご指導を賜りますよう、お願い申しあげて、愛知教育大学学長の式辞といたします。本日は、ありがとうございました。
平成21年11月21日
国立大学法人 愛知教育大学長 松田 正久

