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2015年4月 入学式にて学長告辞を行いました。

2015年4月6日(水)

新入生の皆さん,入学おめでとうございます。
愛知教育大学の教員,事務職員,在学生を代表して,1,107名の皆さんを心から歓迎致します。また,ご臨席いただいております,ご家族の皆様に,心よりお祝いを申し上げます。

愛知教育大学は,教員養成を主軸とした,全国屈指の大学です。
明治六年(1873年)の愛知養成学校から数えて,140年以上の歴史を有し,この地に移転して,45年が経ちました。

歴史ある本学には,いくつかの特色があります。
その一つは,キャンパスが緑に恵まれているということです。先週は満開の桜が咲き誇り,4月の,新たな門出にふさわしい,美しい情景を見せてくれました。
春・夏・秋・冬,と変化する四季を感じながら学ぶことのできるキャンパスは,本学の自慢です。皆さんの感性が,季節の変化や豊かな自然の中で,より一層はぐくまれることを願っています。

二つ目の特色は,幼稚園教諭から大学教員まで,子どもたちの発達に応じた,プロフェッショナルな教員養成を行う,「教育の総合大学」だということです。
私たちの未来,日本の未来は,これから育つ子どもたちに委ねられています。どんな子どもたちを育てるのかという「人づくり・人育て」は,今後の社会を左右する大きな課題です。本学の学部には,教員養成課程と現代学芸課程があります。

教員養成課程の皆さんは,子どもたちの未来を拓く,優れた教師になってほしいと思います。現代学芸課程の皆さんは,子どもの未来を大事にしている,愛知教育大学での学びを生かし,国際的素養や造形の力,自然科学の力に優れた人材になってほしいと思います。
私は,昨年の4月に学長に就任しました。以来,本学の特色を生かした,愛知教育大学らしい大学づくりにむけて努力しているところです。これからは「高度化」を主軸として,「実践力」の育成をはかり,「再教育」の場を提供する大学づくりを目指していきます。

学部生にあっては4年間,大学院生にあっては2年間または3年間,特別専攻科生にあっては1年間となる本学での学びが,少しでも豊かなものとなり,卒業や修了の時には「愛知教育大学で学べて良かった。楽しかった。充実していた」と言ってもらえるよう,最大限のサポートをしていきたいと思います。
そこで,これからの大学生活にむけて,一つの提案をします。それは「みる」ということ,「きく」ということの意味を考え,見たり,聞いたりを大事にする人になる,ということです。

ちまたでは,悲しい事件や事故が後を絶ちません。しかし,自然災害を除けば,その多くは,私たちの注意不足や自己中心的な振る舞いによって引き起こされています。
ここで,お話ししたい「みること」,「きくこと」へのこだわりは,悲しい事件や事故を防ぐことのできる,人間性豊かな人になってほしい,との願いでもあります。

まず「みる」ことについてです。皆さんは「みる」と読む漢字をいくつ書けますか?
例えば,見学会の見という字があります。観察の観もあります。ほかに,診察の診や,看護師の看,視力の視,閲覧の覧など「みる」にはたくさんの字があります。そして,これらには少しずつ異なる意味があります。

大学での学びは授業だけではありません。部活動やサークル活動,ボランティア,アルバイトなど,さまざまな学びの場面があります。その学びの中心は,人とのかかわりです。
これからは,皆さんが持っている感性を駆使して,家族や友人,子どもたちの状況を,ただ「見る」のではなく,心身の健康状態を気づかって観察したり,その状態の根拠となる情報をしっかりと捉えたり,時には言葉だけではなく,手をさしのべて触れてみたりして「みる」ことを意識した深いかかわりを行ってほしいと思います。

もう一つ「きく」ことについても話しておきたいと思います。「きく」にも,複数の漢字がありますが,ここでは「みる」とよく似た場面で使う「きく」を取り上げたいと思います。
よく用いるのは「話を聞く」などに使う新聞の聞という字や,「音楽を聴く」などに使う,視聴の聴という字です。
ところが「きく」という漢字には,聞や聴のように,受け身で用いる言葉ではなく,自分が主体となって「たずねる」意味の,「訊く」という言葉があります。これは「道を訊く」などと使われます。
「きく」には,相手からの情報を受け入れるだけではなく,自分からたずねるという言葉もあるということを忘れずに,疑問をたずねたり,意見をたずねたりすることで,知識を深め,豊かな人間関係を築いてほしいと思います。
私たちの時間は,生まれた瞬間から,刻一刻と刻まれ,ひたすら進んでいきます。戻ることはできませんが,失敗を恐れずに,夢を持って,学生生活を謳歌してほしいと思います。

今,私の両サイドに座っている人たちは,本学の役職者です。皆さんのために,私と共に,愛知教育大学の発展と充実にむけて努力しています。
お互いの出会いに感謝し,愛知教育大学で学び合えることに誇りをもって,有意義な学生生活を送られるよう期待しています。
以上,私からの告辞とします。

平成27年4月6日
愛知教育大学
学長 後藤ひとみ

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