大学紹介

HOME > 大学紹介 > 学長からのメッセージ : 学長室だより > 2015年度9月卒業式にて学長告辞を行いました。

2015年度9月卒業式にて学長告辞を行いました。

2015年9月30日(水)

本日,学部の卒業,大学院の修了を迎えた皆さん,おめでとうございます。学部11名,大学院2名,合計13名の新たな旅立ちにあたり,愛知教育大学を代表して,心よりお祝い致します。また,物心両面から,皆さんを支えてこられた,ご家族,ご指導の先生方に,衷心よりお祝いを申し上げます。

さて,大学卒業までの4年余り,大学院修了までの2年余りの学生生活はいかがだったでしょうか。大学での学びとその評価は,ともすれば,知識の定着や,記憶の再生を求めるものだったかもしれません。しかしながら,実社会で求められる最大の能力は,考える力や応用する力であり,いわゆる「生きていくための力」だと言えます。

9年ほど前のことです。私は,研究室の学生Aさんの9月卒業を見届けるために,初めて,この式に出席しました。Aさんは,経済的な理由で半年間休学した人です。アルバイトに専念し,学費を貯めて,半年後には復学しました。強い意志とその実行力に驚きましたが,復学後も生活のためにアルバイトを続けなければなりませんでした。よって,部活動やサークル活動などに参加し,学生生活を謳歌するという時間的なゆとりはありませんでした。

Aさんには,養護教諭になるという夢がありました。

しかし,採用試験を迎え,自己推薦書を書くときに,部活動の実績も,ボランティア活動の実績もないこと,卒業延期をしたことに戸惑いを感じてしまいました。Aさんの日常を見ていた私は,経済的に自立し,卒業を迎えた自分に自信をもつこと,真剣に働くことで得られた学びを誇りにすること,などのアドバイスをしました。

現役合格を果たし,故郷で教師になったAさんは,その後,結婚し,子どもが生まれ,自分には与えられなかった温かな家族を自分で作ることができました。Aさんを思い出すとき,将来にむけて夢をもつこと,その夢を果たすために努力することの大切さ,努力は,いつかは報われるという,明るい希望を抱きます。

昨今,台風の発生が増えており,数日前に21号が近づきました。最近の自然現象は,私たちの予測を超え,大きな被害をもたらします。一方,新聞やテレビのニュースでは,毎日のように,人命を奪う事件が報道されています。

様々な出来事が多発する昨今,いいことも,そうでないことも,皆さんの日常に訪れるかもしれません。そんなときには深呼吸をして,誰かを傷つけていないか,誰かの尊厳を奪っていないか,人として,良識ある態度でいるか...,と問いかけてほしいと思います。

最後に,次の言葉を述べておきたいと思います。「進むべき道は,すでにあるのではない。自分が拓くのである。」今日の日を新たなスタートラインとして,自分らしい人生,自分ならではの人生を目指して,少しずつ歩んでいってほしいと思います。

そして,時には,愛知教育大学を思い出し,出発点を確かめるためにも,是非,訪ねてほしいと思います。

私たちは,皆さんが帰って来ることのできる大学づくりを目指したいと思います。

本日は,卒業,修了,誠におめでとうございます。皆さんの更なる飛躍を願って,お祝いの言葉と致します。

平成27年9月30日
愛知教育大学
学長 後藤ひとみ

高校生の為の受験生応援ページ