在学生・修了生の声

在学生・修了生の声

教科指導重点コース 言語・社会科学系(国語)令和5年度入学 夏目 真希さん

教科指導重点コース 言語・社会科学系(国語)令和5年度入学 夏目 真希さん
教科指導重点コース
言語・社会科学系(国語)
令和5年度入学
夏目 真希さん

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

教職大学院での2年間は自分にとっての「修行」だと考えています。
学部4年生のとき愛知県教員採用試験の二次試験で不合格となったことが、初めての挫折であり人生の転換点でした。学校現場は慢性的な人手不足ということもあり、初めは講師として働こうと考えていました。しかし、「私なんかがこのまま現場に出てしまってもいいのか」という迷いがあり、自信をすっかり無くしていました。そんなときに、当時の研究室の先生から愛教大の教職大学院を勧めていただきました。院生実習で経験を積んで実践的な指導力を高め、キャリアアップを図りたいと思い、進学しました。

研究テーマについて教えてください。

小学校国語の物語教材や近現代文学について研究しています。 院生実習では、小学校4年生の「ごんぎつね」で「登場人物の気持ちになって『ごん日記』を書こう」という授業実践を行いました。ごんになりきって一人称視点の日記を書く活動を通して、想像した登場人物の心情を自分の言葉で表現し、読みを深めることができました。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

愛教大でよかったなと感じることは、周りの人たちの教育に関する意識や学びへ向かう意欲がとても高いところです。同じ研究室の先輩や同期の研究にも日々刺激を受けます。勤勉で優秀な方々ばかりでプレッシャーを感じることもありますが、お互いに切磋琢磨できる環境だと思います。
大変だと感じることは、週2回の実習と講義ごとの課題で、自分の研究やアルバイトに使える時間が意外と多くないところです。

学部の授業や実習と異なる点を教えてください。

大学院では、学部の頃の人間関係とは大きく変わります。愛教大の直進生だけではなく他大学から来た学生や、現職教員の先生方と一緒に学ぶことができます。また、専門が異なる院生とも話す機会が多くあるため、さまざまな教科についても触れることができます。
院生実習が教育実習と違う点は、期間の長さと実習の目的です。主免や副免実習のような数週間ではなく、院生実習は約1年半の長期間で行います。そして、院生実習は実践研究の場です。自分が研究したいテーマをもち、先行研究を調べ、考えた手立てを児童生徒に実践するということになります。ただ言われた通りに授業をこなすのではなく、研究という目的意識を明確にして主体的に実習に臨むことが大切です。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

前期に、現職の先生方と学級経営について学ぶワークショップ型の講義がありました。同じグループになった現職の先生には、毎回の講義で多くの視点を与えていただきました。10年以上の現場経験に基づくメソッドはためになるものばかりで、頂いた資料は私の宝物です。これから現場に出てからも必ず役立つと確信しているので、いつでも見直すことができるようにしています。とはいえ、現職の先生方も同じ大学院生ですので、年齢や立場関係なく同じフィールドで学ぶことになります。直進生としては現場経験の少なさから気後れしてしまうこともありますが、自分の持っている信念や哲学をもとに今後も積極的に関わっていきたいです。

修了後はどのような先生になりたいですか。

子どもたち一人一人が主役になれるように、活躍の場を作ることのできる先生になりたいです。子どもの好きなことや得意なことを伸ばし、友達の良さをみんなで認め合えるような学級づくり・授業づくりを行っていきたいと思います。学部や大学院で学んだ知識や、実習での経験を生かして、自信をもって子どもたちの前に立てるようにしたいです。

教科指導重点コース 造形・創造科学系(家庭)令和5年度入学 庄司 直矢さん

教科指導重点コース 造形・創造科学系(家庭)令和5年度入学 庄司 直矢さん
教科指導重点コース
造形・創造科学系(家庭)
令和5年度入学
庄司 直矢さん

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

私が教職大学院に進学した理由は、自分の専門分野を深めたい、教育学について深く学んでみたいと思ったからです。学部時代は教科書の内容分析を行い、家庭科における「家族学習」のあり方について考察しました。この研究を深めどのように授業実践をするのか研究してみたかったのが大学院進学を決断した理由の1つです。また自分は教育学部出身ではなかったので教育についての理解を深める必要があると思ったのが教職大学院進学の決断を後押ししました。

研究テーマについて教えてください。

中学校家庭科における家族・家庭分野の授業実践をテーマに研究を行なっています。家族の在り方は多様化しており、子どもたちはすでに多様な家族の中で生活しています。そこで現代社会における子どもたちの生活実態を理解した上で授業実践を行うことが重要だと考えています。家族・家庭生活において子どもが様々な制約を受けていることを自覚しつつ自身の権利を主張し、自らの力でよりよい家庭生活を築こうとする力を育む授業づくりを研究しています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

現職学生の方から現場の実情を聞くことができたり、経験に基づく意見をいただけたりするので愛教大を選んでよかったと感じています。院生実習を行う中で気になったこと、悩んでいることなどを気軽に相談でき日々の成長をサポートしてもらっています。また大学院進学をした学部直進生は同じ目線で教育について語り、互いを高め合える仲間です。そのような友人達ができたことも愛教大で学んでよかった点です。実習と大学院での課題をこなすことは大変ですが、とても充実しています。

学部の授業や実習と異なる点を教えてください。

教職大学院での授業は自分の意見を発表し、交流する機会が多いです。ただ知識や理論を整理して述べるのではなく、その上で自分はどのように実習で実践していくのかについて日々考えます。また実習は自分の興味がある観点を積極的に観察しに行ったり、実践させてもらったりとより自主性が求められ、長期間に渡る実習があるので子どもの変容を長い目で捉えることができるのが学部時代と異なっており、それが魅力だと思います。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

教授は学会発表や研究助成への応募など様々な学ぶ機会を提供してくれます。どの学びも今までにはなかった経験で刺激的でした。現職学生の方は今までに学校で様々な経験をされてきているので、経験から語られる意見やアドバイスは具体的で言葉に重みがありいつも刺激を受けています。

修了後はどのような先生になりたいですか。

子どもたちの自尊感情を高め、生徒一人一人が未来へ希望をもてる手助けができる教師になりたいです。ICTの普及や価値観の多様化/個人化、環境問題など子どもたちの生活は大きく変化しています。教職大学院では理論も学びますが、頭でっかちにならず目の前にいる子どもを丁寧に理解しようとする姿勢を忘れない教師でありたいです。

児童生徒発達支援コース 特別支援教育実践系 令和5年度入学 三矢 美保さん(現職教員学生)

児童生徒発達支援コース 特別支援教育実践系 令和5年度入学 三矢 美保さん(現職教員学生)
児童生徒発達支援コース
特別支援教育実践系
令和5年度入学
三矢 美保さん
(現職教員学生)

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

憧れの教職に就き、通常学級や通級指導教室を担当する中で、学習面や生活面で困難を示しやすい子どもたちへの支援に悩むことが多くありました。子どもたちとの関わり合いを通して、一人ひとりの認知特性に合った支援や、発達障害のある児童生徒を含む通常学級での支援について、もっと勉強したいと考えるようになりました。そんな時に教職大学院で学ぶ機会があることを教えていただき、進学を決意しました。自分の教師人生を一度立ち止まって見つめ、特別支援教育の視点から学び直すことができればという思いで進学しました。

研究テーマについて教えてください。

「中学校通常学級の英語の授業での相互依存型集団随伴性に基づく支援」というテーマで研究をしています。文部科学省の調査では,小・中学校の通常学級の中に、行動面や学習面で著しい困難を示す児童生徒が一定数在籍していることが推測されています。そのような子どもたちへの有効な支援方法や、その子たちを含めた学級全体への効果的な支援方法について研究しています。具体的には、英語での読み書きに困難を示す生徒への効果的な支援アプローチや、読み書き障害のある生徒を含む学級全体への支援方法を研究しています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

高い志をもつ仲間がたくさんいるので、みんなで切磋琢磨して学び合えるのがとても良いと思います。講義内容についても、知見を深めることができたり教師として大切なことを思い出させてもらったりと、とても質が高いものでした。座学だけでなく一緒に授業を作ったり、フィールドワークに出かけたりするという体験的な活動もあり、楽しい授業がたくさんありました。
多くのことを学ぶのでアウトプットやリフレクションが追い付かず、大変な時もありましたが、仲間と声をかけ合いながら助け合って乗り切りました。

大学院で学んだ中で得た、新たな発見や知見などを教えてください。

自分の実践や考え方に理論を結びつけることの大切さに改めて気づかされました。これまでなんとなく良いと思ってやっていたことに対して自信をもつことができたり、逆に自分の実践に疑問をもち、見つめ直したりすることができました。このような省察が大切であることを体験的に学びました。特別支援教育については、応用行動分析学の視点からの様々なアプローチについて知ることができたのは新たな発見でした。特に、研究テーマである集団随伴性に基づく支援や、発達障害のある子どもたちへの効果的な支援について学ぶことができました。

大学の教員や一般学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

大学の先生方は、とても優しく親身になって話を聞いてくださるので、先生の姿からも「こんな教師になりたい」と思うことが多くありました。専門的な知識だけでなく、人間性や教育観についてもたくさん学ばせていただいたように思います。
一般学生とも授業や授業外のところで話をする機会が多くありました。これから教師になろうとする学生の率直な意見や新たな視点から気づくこともあり、毎日が学びの連続でした。現職の先生に負けないくらい志が高い学生ばかりなので、頑張っている姿からも元気をもらっていました。

大学院で学んだことをどのように自身の仕事に活かしていきたいですか。

変化の激しいこれからの社会を強く生き抜くためにも、子どもたちの将来を見据えた、一人ひとりを大切にする教育が大切だということを学びました。大学院で学んだことを生かしながら、特別支援教育の視点に立った支援を行い、すべての子どもたちが自分らしく過ごしていける教育活動を行っていきたいです。また大学ではミドルリーダーとしての役割についても学びました。大学院で学んだことを職場の仲間に還元し、自分自身も学び続ける教師でありたいと思います。

地域・教育課題解決コース ICT活用・科学ものづくり推進系 令和5年度入学 藤田 匠さん(現職教員学生)

地域・教育課題解決コース ICT活用・科学ものづくり推進系 令和5年度入学 藤田 匠さん(現職教員学生)
地域・教育課題解決コース
ICT活用・科学ものづくり推進系
令和5年度入学
藤田 匠さん
(現職教員学生)

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

私は大学院修学休業制度を利用して入学しました。工学部を卒業して教職の道へ進んだため、一度、じっくり教育について学びたいと思いながら勤務していました。昨今、学習指導要領改訂による学びの転換や指導方法の見直しが注目されるようになりました。このような教育の流れを掴むためには、まとまった時間と学びの場を確保する必要があると考え、進学を決意しました。

研究テーマについて教えてください。

「特別活動振り返りのためのシート開発と他者評価を取り入れた深化手法の研究」というテーマを設定しています。研究の目的は、ICTを活用することによって特別活動における生徒の学びを深めることやデジタル化により教員の負担軽減を目指すことです。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

良かったところ

現場の教員研修とは異なり、愛知教育大学では自治体の枠に囚われない全国または海外の学び方について知ることができ、実際に現地を訪問する機会も提供していただけます。加えて、現場での実践内容を評価していただく実習免除の制度があり、担ってきた実務経験上の役割や取り組んだ期間等を基準に照らして審査をしていただくことができました。
また、私が所属するICT活用の授業では、様々な教育ソフトウェアや端末、micro:bitや小型ドローン等のプログラミング教材に触れることができます。加えて、教職キャリアセンターにはICT活用普及推進統括部門が設置されており、活動拠点である「こらぼ」では、遠隔配信機器等の体験もできる環境が整っているところも魅力です。

大変なところ

一般学生に対して、現場経験をもとに学びを提供したいという使命感や、伝えた言葉の影響という懸念はプレッシャーとも言えます。ただ、一般学生が興味・関心を持って聞いてくれる姿やもっと知りたいと質問をしてくれる様子は、私自身も刺激になっています。
休業制度を利用した進学は、金銭面で覚悟が必要です。しかし、教職大学院授業料免除特別措置の制度により授業料の半額を免除していただき、非常に助かっています。また、公共交通機関の通学定期券を利用するなど、工夫により金銭面のハードルを下げることは可能です。

大学院で学んだ中で得た、新たな発見や知見などを教えてください。

幼保小中高の様々な段階を取り扱った授業や現職の教員と交流することで、他校種の特徴を知る機会を得ました。学校文化の違いに加え、連携や連動の難しさを感じながらも、その重要性や価値について知ることができました。
ドイツの短期滞在プログラムへの参加は、新たな発見ばかりでした。複数の教育機関への訪問や現地の教員・児童生徒・学生との交流を通して、ドイツの教育に触れることができました。教育制度だけでなく、教員と児童生徒の距離感や教室のレイアウトに至るまで、日本とは異なる「普通」を比較・体感できました。

大学の教員や一般学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

教育大学だからこその教員と学生の温かい距離感が維持されていると感じます。現在の学校現場や社会状況について熱く語り合ったり、時には趣味や世間話のようなラフな会話をしたりと、日常的に相談しやすい雰囲気に助けられています。
また、一般学生からは、協議の時間に率直で息をのむような意見をもらうことがあります。学校現場では、教員同士で気を遣い、年数を重ねるごとに批判的な意見をもらうことが減ります。気兼ねない立場だからこそ指摘してもらえることに、襟を正さねばと自分を顧みるきっかけを得ています。

大学院で学んだことをどのように自身の仕事に活かしていきたいですか。

生徒たちには「学びたいことや関心があることから選択肢を考える意義」を伝えていきたいです。また、学びは若いうちに限定されず、踏み出せばいつでも始められることも話したいと考えています。
学生同士で、研究内容や授業の課題について議論を交わし、互いに高め合っています。学校現場でも、このような同僚性が授業の質を高め、職場の心理的安全性に有効ではないかと思います。若手で仕事に不安を感じている教員を支えていきたいと考えています。

学校マネジメントコース 令和4年度入学 前田 博信さん(現職教員学生)

学校マネジメントコース 令和4年度入学 前田 博信さん(現職教員学生)
学校マネジメントコース
令和4年度入学
前田 博信さん

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

教職に就き、15年以上が経過しました。私自身も学校でミドルという立場になり、任される職務内容が変わってきていることを感じています。そこで、もう一度「学び直し」がしたいと思い、進学への思いが高まりました。これまでは自分の経験や現場の感覚で物事を進めることが多かったですが、今一度、教育に関する知識を更新したり、理論を学んだりすることで一回り成長したいという気持ちで進学をしました。

研究テーマについて教えてください。

「学び続ける学校へのアプローチ」というテーマで校内研修に関する研究をしています。令和の日本型教育の中でも示されている「教師は学び続けることが強く期待されている」という言葉に着目しました。具体的には、校内研修を通してOJTを活性化させ、学び合える職員、学校づくりを進めていくというものです。これまでの校内研修の課題をふりかえり、参加者にとって有意義な機会・時間にしていくことで、教職員の学ぶことへの意欲を喚起していければと考えています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

大学院では愛知県内各地から意欲のある現職の先生方が集まり、常に切磋琢磨できる環境があります。それぞれの自治体に関する情報共有はもちろん、学びに対する議論を常に交わしています。講義内容も深く、教育に関する最新のテーマをアクティブ・ラーニングしながら、体験的に学ぶことができています。

大学院で学んだ中で得た、新たな発見や知見などを教えてください。

一言で言えば「理論と実践の往還」が大切であるということを改めて感じました。現場にいるときは毎日の職務があり、なかなかしっかりと教師としての学びを進めることができませんでした。つまり、理論の部分が薄く、実践に偏っていたと感じます。大学院では理論をしっかり学ぶ機会が多く、自分の知識面を強化できていると感じています。

大学の教員や一般学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

大学院では、現職の学生と直進生が席を交えて学ぶ機会が多く設定されています。現職の先生方との交流も学びが多いですが、これから先生になろうとしている学生たちとの交流は常に刺激的であり、新しい感覚にふれることができます。メンターとメンティーという関係の時もありますが、協働して講義内容を進めることもあります。これは双方にとって大きなメリットがあると感じます。また、大学教員の方たちもとても親切であり、近い距離で指導やサポートをしていただけることは大変ありがたいことだと思っています。

大学院で学んだことをどのように自身の仕事に活かしていきたいですか。

先述の通り、学校での立場も変わってきており、若手教員等への指導的な場面が増えてきていることを感じています。大学院での学びは自身の成長に留めることなく、子どもたちはもとより、周りの先生方や学校に還元するという気持ちを強くもちたいと思っています。また、自身の研究テーマである「学び続ける教師」を自らが体現し、学校組織の活性化、教師の力量を高めることに力を発揮していきたいと考えています。

教科指導重点コース 言語・社会科学系(社会) 令和3年度入学 加藤 望さん

教科指導重点コース 言語・社会科学系(社会) 令和3年度入学 加藤 望さん
教科指導重点コース
言語・社会科学系
(社会)
令和3年度入学
加藤 望さん

教職大学院へ進学した理由を教えてください。

大きく二つあります。一つ目は、大学卒業後も教育の勉強をしたかったからです。教育の勉強が満足にできていないと感じるまま現場に出るのは不安だったし、当時の自分は何より「子どもたちの力を伸ばすには自分が力不足だ」「もっと教育の勉強をしたい」と思っていました。そこで、もっと深く教育について学んでから教育現場に行くために、大学院進学を決めました。

二つ目は、院生実習です。大学院説明会に参加した時に、「院生実習は、現場(実践)と大学(理論)を行き来して、理論に基づいた、より効果的な授業を検討できる場だ」というお話があり、それを聞いた瞬間に「理論を裏付けに授業を検討できる」「大学での学びを現場で試したりして試行錯誤することは非常に価値がある」「自分のやりたいこと、学びたいことはこういうことだ」と思い、大学院進学を決断しました。

研究テーマについて教えてください。

「アート思考で自ら問いを立てる中学校社会科授業―ICT機器の活用を通して―(仮)」というテーマで研究をしています。このテーマにした理由は、子どもたちに「自分だけの視点」で社会を見つめ、「自分なりの答え」を作り出せるようになってほしいと思うからです。

そこで目をつけたのが「アート思考」です。「アート思考」というのは、単に「芸術が」とか「美術作品が」という意味ではありません。定義も人それぞれで、手法なるものも確立されていないので、簡潔に説明すると、「自由」「問題提起」「自分の興味関心を原動力とした探究」というものです。

これからの社会では、「決まった答え」に速く正確に辿り着く力ではなく、「問いを立てる力」と「答えのない問題に対しての自分の答え」を生み出す力が求められると考えています。そして、私は子どもたちに、これから「答えのない社会」に飛び込んでいった時に、「自分だけの視点」で「自分だけの答え」を作りながら生きてほしいのです。

副題の「ICT機器の活用」は大学院進学前から興味があり、院生実習でも、日常でICT機器を活用している学校でお世話になりながら勉強しています。その経験を融合させながら、研究を進められたらと思っています。

愛教大で学んでよかったこと・大変だと感じることは何ですか。

大きく二つあります。一つ目は、自分で授業を考えたり、グループのメンバーで授業を考えたりすることです。私自身、その経験が実習でも実際に活かされていると実感しています。仲間とともに学んでいく中で、新しい発見をするなど、とても大きな学びを得ていると感じています。

二つ目は、院生実習で現場を深く知ることができることです。現場でしか学べないことを学んだり、失敗を含め、現場でないと経験できないことを経験したりして、とても有意義な時間を過ごすことができています。大学で学んだことを実際に現場で実践することもでき、「理論と実践の往還」を肌で実感することができています。

たくさんの授業や課題に揉まれ、現場でたくさんの子どもと関わり、授業の観察や実践を行うことは大変でもありますが、それだけ大きな学びを得ることができます。

学部の授業や実習と異なる点を教えてください。

授業においての大きな違いは、教育に対する情熱に溢れる同級生と、現場で活躍されている現職の先生方と一緒に授業を受けられることです。同級生は教育に対して確固たる信念を持ち、意見を沢山交わしてくれます。現職の先生方は、ご自身が実践されたことや学校での経験をもとに、私たち学生には無い視点からのアドバイスやご意見をしてくださいます。

また、授業の内容も、より先進的・理想的で、且つより実学的・実践的な内容になります。今の教育はどんなことが理想とされているのかを学び、その理想を実現するための実践に落とし込む作業を行っています。

実習においては、1年半という長期の実習を行うことが何よりも大きな違いだと思いますが、内容も全く異なります。学部実習の時は、子どもたちと関わる中でなんとか1コマの授業を作りきる、というものだったかと思います。一方院生実習では、ただ1コマの授業を実践するのではなく、「目の前の子どもたちを伸ばす」という視点を持ちながら授業や単元を作ることが求められます。授業を考えることはとても大変ですが、それだけ自分の肥やしになると信じて、取り組んでいます。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

大学の先生方からは、私が考えたこともない視点での考えをヒントとして与えてくれます。また、研究を進めるにあたってのアドバイスもたくさん頂くことができます。時には教科の壁を越えて、アドバイスをしてくださいます。自分が研究や実習で行き詰まったら相談することができる窓口がたくさんあることは本当に有難いです。

現職の先生方と話す機会は本当に貴重です。現場に出たことがない私たちに、現場の実態やご経験をお聞きすることで、大学院で学んでいる理論や、自分達が思う理想をどのように現実のものにしようかと考えることができます。また、授業作りや単元作りにおいても、たくさんアドバイスをいただき、何度助けられたか分からないほどです。

修了後はどのような先生になりたいですか。

目標とする教師像は三つあります。

一つ目は、子どもたちが社会科の授業の中で躍動する授業を実践できる教師になりたいです。教師から子どもたちに一方的に話をする時代は終わりました。子どもたちが自分自身の見方で社会を見つめ、それぞれの考えを子どもたち同士でぶつけ合う、そんな授業をしてみたいです。そして、その授業はきっと、子どもたちが想像力を豊かに働かせ、様々な情報を集めて考察する、とても躍動感のある授業になると考えています。そのためにも、この2年間で、自分自身の研究を突き詰めていきたいです。

二つ目は、現場に出ても自分自身の研究を続けられる教師でありたいです。2年間で得られることは、大きくもあり、小さくもあります。私が大学院で学び、研究したことは、これから先の教師人生の中で検討し続けていかなければなりません。教師になっても、試行錯誤をし続け、自身の研究がいつか大きな成果を生むように、研究をし続けていきたいです。

三つ目は、価値観をアップデートし続けられる教師でありたいです。求められる力は時代が進むごとに変わります。これからの時代は、ますます急速的に社会が変化すると思われます。そうなったとき、価値観をアップデートできるようになっていなければ、未来を生きる子どもたちを育てることはできないと考えています。もしかすると、私の研究も時代遅れになるかもしれません。それでも価値観のアップデートをしなければならないと思います。「今の時代に求められる力は何か」と常に考え続け、学び続けながら価値観をアップデートすることのできる教師になりたいです。

教科指導重点コース 言語・社会科学系(英語) 令和3年度入学 足立 健太郎さん(現職教員学生)

教科指導重点コース 言語・社会科学系(英語) 令和3年度入学 足立 健太郎さん(現職教員学生)
教科指導重点コース
言語・社会科学系
(英語)
令和3年度入学
足立 健太郎さん
(現職教員学生)

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

これまでは学部時代に学んだ知識に加えて、ベテランの先輩方のやり方を参考にしながら、見よう見まねで授業や仕事に取り組んできました。次第に自分よりも若い教員が増え、学校の中心となって働く機会も増えてきました。そうした中で、さらに指導力を高め、複雑化する教育的諸課題に対応できる専門性を身につけたいと思い、進学しました。

研究テーマについて教えてください。

教科指導重点コースに在籍し、よりよい英語の授業について研究しています。具体的には、教科横断的な視点からどのように単元を構想することができるか、また英語の「話すこと[発表]」に重点を置いた言語活動において、どのように効果的なフィードバックをすることができるかについて研究しています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

綺麗な施設で学ぶことができるので、学習に集中することができます。最初は慣れない論文や専門書を読む課題は大変だと感じましたが、授業やディスカッションを通して理解が深まり、新たな知見を得ることができました。

大学院で学んだ中で得た、新たな発見や知見などを教えてください。

実践の背景にどのような理論があるのか、あるいは理論からどのような実践が考えられるのかという視点で授業を組み立てることです。また、教師として成長し続けるためには、これまでの実践を省察することが大切であるということを、体験的に学ぶことができました。

大学の教員や一般学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

これまで研究会等で指導助言者として関わってくださった先生方から直接、ご自身の研究や経験に基づいた知見をお聞きすることができるのは大変刺激的です。また、授業のディスカッションなどでは、一般学生の考えの深さや素直な意見に、新たな気づきを得ることも多く、とても勉強になります。

大学院で学んだことをどのように自身の仕事に活かしていきたいですか。

各学校にあるそれぞれの特色やこれまでの歴史を大切にしつつ、子どもたちのためによりよい教育活動を行えるよう、大学院での学びや研究を還元していきたいです。また、若手が増えている現場では、これまで以上に「協働」することが求められています。学んだことを活かして、ミドルリーダーとして、「チーム学校」の中核となって尽力していきたいです。

教科指導重点コース 言語・社会科学系(生活) 令和3年度入学 近藤 彩子さん(現職教員学生)

教科指導重点コース 言語・社会科学系(生活) 令和3年度入学 近藤 彩子さん(現職教員学生)
教科指導重点コース
言語・社会科学系
(生活)
令和3年度入学
近藤 彩子さん
(現職教員学生)

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

私は、市から推薦をいただいて進学することになりました。教職大学院では何を学べるのか全く知らない状態でしたが、毎年同じような仕事をこなしていくのではなく、一度別の立場から教育に対して考えるのは良い機会だと思いました。このチャンスをものにできるか棒に振るかは自分次第だと考え、思い切って進学することにしました。

研究テーマについて教えてください。

「生活科における自分自身への気付きと思考・表現との関連性について」です。私が育てたい子ども像は「いろんなことに挑戦したい」「自分ならきっとできるはず」と夢や希望をもって生活できる子どもです。思考・表現を繰り返しながら、活動や体験を通していくことで「できなかったことができるようになって嬉しい」「昨日の自分より今日の自分の方が好き」というように気付きの質を高めていくことは、自分の成長を自覚し、自分のよさを感じられ、未来に向けてよりよく生きようとすることにつながります。深い思考・豊かな表現と気付きを関連付けていくことで、気付きの質を高めていく授業づくりをしていきたいです。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

今まで経験を頼りに授業を行ってきましたが、大学院で理論を学んだり、先行研究を調べたりすることで、私の授業を支える基盤ができたように思います。また、理論を基に自分の過去の実践を振り返ったことで、よりよい教育について考えることができました。大学院に来ていなければ、日々の仕事の慌ただしさに追われて、こんなにじっくりと省察することは無かったと思います。自分の教育観を見直す良い時間となりました。

大変だと感じることは、短い在学期間中に何を研究として形に残していけるかという時間のやりくりです。大学に来てじっくりと学べるのが1年、その後現場に戻って実践するのが1年なので、前期の1年でどこまで自分の研究したいことを進められるかが重要になります。講義や課題もあるので、限られた時間の中で時間をやりくりしていくことが大変だと感じました。

大学院で学んだ中で得た、新たな発見や知見などを教えてください。

違う分野の人と話をすることはおもしろいということです。大学院には様々な教科や専門の人が集まります。授業ではそのような人たちと混合でグループディスカッションを行うことがあります。それぞれの考え方を聞くことができるのは大変面白く、自分とは異なった考えを聞くことができて学ぶことが多いです。そして、専門分野が異なっても教育で大切にしていることや最終目標は変わらないということが分かりました。様々な人と関わることでの学びの充実を感じることができました。

大学の教員や一般学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

大学のどの先生も親身になって話を聞いてくださいます。私のやりたいことに対して温かくご指導してくださるので感謝の気持ちでいっぱいです。悩んでいることを伝えると「今悩んでいることが答えなんだよ」と道筋を作ってくださいました。ゼミで担当の先生に会えると、「よし!次も頑張るぞ!」と、エネルギーが湧いてきます。

一般学生さんは、志をもって学部から院生へと進学されているので、高い学習意欲を感じます。若い発想力とパワーはとても良い刺激となっています。一般学生さんと一緒にお弁当を食べたりおしゃべりをしたりできるので、大学生活がとても楽しいです。

大学院で学んだことをどのように自身の仕事に活かしていきたいですか。

「生活科で困ったことがあればこの人に聞けばいい」と言ってもらえるような生活科のプロを目指して大学院に進学しました。現場に戻ったら、目の前の子どもたちの思いや願いを大切にした授業づくりを行うことはもちろん、子どもたちの豊かで魅力的な表現力を生かした活動を展開させていきたいです。また、生活科について悩む仲間がいれば、大学院で学んだことを生かして一緒に考えていけるような存在になっていきたいです。

教科指導重点コース 理数・自然科学系(理科) 令和3年度入学 佐藤 優希奈さん

教科指導重点コース 理数・自然科学系(理科) 令和3年度入学 佐藤 優希奈さん
教科指導重点コース
理数・自然科学系
(理科)
令和3年度入学
佐藤 優希奈さん

教職大学院へ進学した理由

教職大学院へ進学し、教育学についてより深く学びたいと思ったからです。学部時代の教育実習では、現場の先生方の多様な視点をもった指導を見て、今の自分が教師になってよいのか不安になりました。そこで、教職大学院へ進学して、教師になる前に様々な経験や知識を身につけたいと考えました。教職大学院では、教育学の勉強だけではなく、現職の先生方や、長期間の実習を通して学校の先生方や子どもたちと関われるため、とても充実した日々を過ごせています。

研究テーマについて

私の研究テーマは「プロセス・スキルに視点を当てた授業実践の効果検証」です。中学生理科では、科学的に探究する力の育成が求められています。そこで、プロセス・スキルに視点を当てた授業を行うことで、子どもたちの探究する力の育成ができるか、また、探究することに対する有用性の認識との関係について研究しようと思いました。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何か

講義では、学部時代より専門的な教育学について学べます。さらに、現職学生の方の意見も聞けることで、理論と実践をバランスよく学べることができています。大変だと感じることは、後期から始まる実習です。講義と週2日の実習がどちらもあるため、課題や授業準備で忙しくなりますが、講義で学んだことを実習で活かせることが多く、自身の成長を日々感じられ、とても満足しています。

学部の授業や実習と異なる点

大学院の授業では、現職学生の方と交えて意見交流をする機会が多いです。そのため、現職学生の方から大学院生の考えに対して意見をいただけたり、自身の現場での経験の話を聞けたりでき、教師間、生徒間との関わりまで学ぶことができます。教育実習と比較し、大学院の実習は長期的に行うため、生徒との信頼関係だけではなく実習校の先生方との関りも深くなります。そのため、実習生としてではなく、1人の教師として授業、生徒指導をしていくことが期待される点が大きく異なると思います。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたこと

大学の教員は学校現場を経験した先生が多いため、子どもの視点をもった授業実践や、学校のカリキュラム・マネジメントまで具体的に学べ、学校現場の連携の重要性に刺激を受けました。また、現職学生の方は、知識や経験を活かした多様な視点をもった考え方に驚きました。講義のとき、学校の事について考えていく際にも、1つの考えではなくあらゆる場合を考えていく姿勢をみて、自分の教師像を見つめなおすきっかけになりました。

修了後どのような先生になりたいか

1つの考えに固執せず、柔軟に対応できる教師になりたいです。現職学生の方との関わりや実習を通して、1人ではなく複数の先生方と連携し、どのような場合でも対応できるように準備していかなければならないことを学びました。自分一人の力だけでなく、他の先生方と協力し、子どものことを1番に考えた対応ができるような教師になりたいです。

教科指導重点コース 理数・自然科学系(理科) 令和3年度入学 竹内 真紀さん

教科指導重点コース 理数・自然科学系(理科) 令和3年度入学 竹内 真紀さん
教科指導重点コース
理数・自然科学系
(理科)
令和3年度入学
竹内 真紀さん

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

教員になる前に教育についてもっと学びたい、授業の実践力をつけておきたいと思い教職大学院に進学しました。大学院に進学するか教師になるかでとても悩みましたが、今は自分がやりたい勉強に時間をかけることができているので、大学院に進学してよかったと思っています。

研究テーマについて教えてください。

研究テーマは「理科の見方・考え方を働かせるための理科授業の実践」です。理科では、理科の見方・考え方を働かせて問題解決する能力の育成が求められています。これからの実習では、どのような授業にしたら理科の見方・考え方を働かせられるか、それをどのように評価するかに焦点を当てながら授業をつくっていきたいと思っています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

教職大学院では大学院の授業に加え、週2日の実習があるので、講義の課題と授業準備を平行して行わなければなりません。しかし、授業を受けている子どもたちの顔を思い浮かべながら授業を考えるのはとても楽しいので、大変ですが充実した大学院生活を送ることができています。

学部の授業や実習と異なる点を教えてください。

大学院の授業は、学部の授業と比べて実践的な内容が多いです。現職学生の方もいらっしゃるので、実際の現場の様子を聞きながら学生同士で考えを深め合うことができます。また、学部の教育実習との大きな違いは、研究テーマに即した授業を行うことだと思います。毎時の指導案においても、自分の分析したい結果が表れるような授業となっているか考えながら作成しています。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

大学院での授業やゼミ活動を通して、現職学生の方の知識の量や視野の広さに衝撃を受けました。現職学生の方から自分にはなかった考え方やアイディアをいただくことができたので、もっと頑張らなければいけないというモチベーションにも繋がりました。

修了後どのような先生になりたいですか。

自分の現状に満足せず学び続けられる先生になりたいです。現職学生の方の、先生になってからも学生と同じように勉強している姿を見て、より質の高い授業をつくるために学び続けていかなければならないなと思いました。

教科指導重点コース 造形・創造科学系(保健体育) 令和3年度入学 牧原 楓さん

教科指導重点コース 造形・創造科学系(保健体育) 令和3年度入学 牧原 楓さん
教科指導重点コース
造形・創造科学系
(保健体育)
令和3年度入学
牧原 楓さん

教職大学院へ進学した理由。

私は、学部での教育実習も4年生で受験した教員採用試験も上手くいかず、自分はまだまだ先生として学校現場で働くべきじゃないんだなと思ったのがきっかけで、もっと保健体育について勉強し、自分にしかできない授業を作っていこうと考えたからです。

研究テーマについて教えてください。

私は保健体育科なので、保健と体育を関連させていく授業展開を提案していこうと考えています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

大学が県外であったので、愛知県の教育に対する考え方を学ぶことができています。また、教授たちの奇抜な考え方や、新たな発想を教えていただいているので、自分自身の考え方が広がっており、学んで良かったと思っております。大変だと感じることは、実習と勉学との両立です。どちらか片方に力を入れすぎるのではなく、どちらにも同じ量の力を入れていくのがやはり難しいです。

学部の授業や実習と異なる点を教えてください。

自分が学んだことやそれを元に考えたことを実践できることが教職大学院であると思います。実習では職員会議や学年会など先生方の動きに実際に沿って動くことができます。また定期的に長期間同じ学校に行くので非常勤講師のような感覚を味わっています。そういったまさに学校の一員として動いていることが主に異なる点だと思います。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

直進生だけでの会話だけでも他教科からの視点などを取り入れることができるので、刺激を受けていますが、大学の教員や現職学生との会話をしていると直進生だけでは出てこなかった話題を提供してもらったり、現場ではこういう考えを持っているということを教えてもらったり、また別の視点からの考え方をもらったりとより多くの考え方を学ぶことができています。

修了後どのような先生になりたいですか。

やはり自分にしかできない授業を作れる先生になり、子どもたちと一緒に、全員が楽しい、面白いと思える授業を作っていくことができる先生になりたいと思っています。それに限ります。

児童生徒発達支援コース 生徒指導・教育相談系 令和3年度入学 白井 はるかさん

児童生徒発達支援コース 生徒指導・教育相談系 令和3年度入学 白井 はるかさん
児童生徒発達支援コース
生徒指導・教育相談系
令和3年度入学
白井 はるかさん

教職大学院へ進学した理由について

私が教職大学院へ進学した理由は、『小学校教員免許取得』と『教育の専門的な知識・理論の深まり』のためです。教職大学院は、理論と実践の往還ができる場であるため教育現場における実践経験を積む中で、学んだ理論的知識と絡めながら教員としての力を培っていきたいと考えたことがきっかけとなっています。

研究テーマについて

『互いに個性を認め合い支え合える学級づくり−道徳の授業と学級活動の実践を通して−』

学級の中で自分の個性を発揮し活発に行動している子もいるが、自分を閉じ込めて自己主張ができない子や、自分の感情をそのまま相手にぶつけてしまう子、集団の中で緊張や防衛から自己を発揮できない子が実習校の中にも多くいます。

こうした児童の実態を踏まえた時、人との関わり方の成長を認め合う授業づくりが必要であると考えました。そのため、道徳の授業と学級活動の授業の両面からアプローチを行い、児童相互の信頼関係やあたたかい人間関係を築き、自分の考えや思いを本音で語りあえる学習集団の形成が児童にとって必要であると考えています。そして自己を肯定し、自分を知り、受け入れ、他者を認めたり、他者に認められたりすることで互いに認め合おうとする気持ちを培うことができる授業実践を研究していきたいと考えております。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じること

学んでよかったこと
  1. 教職大学院の授業は、意見交流の場が多く設けられており新たな思考や表現を深め広げることができることです。また、現職教員や学部直進生などあらゆる分野の専門を極めている方たちと共に学ぶことができるため、現場の実態を踏まえながらより実践的に生きる学びをすることができることです。
  2. 環境が整っている点である。教職大学院生は、手厚いサポート教員の先生方がいらっしゃるため実習での不安もなく安心して取り組める人的環境が整っています。また、自習室(PCやプリンター等)の物的環境も大変充実しているところです。
大変だと感じること

コロナ禍で授業がオンデマンド型授業(オンライン授業)となり課題の量が増えたこと...。
※実習と授業(+課題)となるため日々やることで溢れていますが、充実した生活を行うことができているため毎日楽しく、特に大変だと感じることがありませんでした。

学部の授業や実習と異なる点

学部の授業と比較すると大学院の授業は、少人数で行われることが多く、教授を含め現職教員の先生方、直進生と共により深い学びを対話することができる点。また、自身の研究テーマや興味関心のあるテーマに関連づけてプレゼンをする授業が多くあるというところも大学院に入ってから増えました。

実習としては、"目的"が大きく異なると思います。学部生は免許状の取得のために実習が行われてきましたが、院生は研究を兼ねた実践的な実習をすることが目的となるため現場に出ても戦力として扱っていただくことが多いです。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたこと

色々な経験を積まれている方、色々な場所に行っている方、色んな人に出会っている方、たくさんのものに触れ、たくさんの本を読み、人生を豊かにしている・しようとしている人。そして、たくさん失敗をしている人。本当に色々な方がいます。"自分はこうありたい""こうなりたい"という志を高くもっている方が多くいらっしゃるため日々刺激される毎日です。

修了後どのような先生になりたいですか。

子どもたちの可能性を引き出し、寄り添い、一緒に成長することができる小学校教員を目指しています。そして、常に学び続ける探究心を大切にし、ユーモアあふれる豊かな人(教師)になりたいです。

地域教育課題解決コース ICT活用・科学ものづくり推進系 令和3年度入学 中村 亮健さん

地域教育課題解決コース ICT活用・科学ものづくり推進系 令和3年度入学 中村 亮健さん
地域教育課題解決コース
ICT活用・科学ものづくり推進系
令和3年度入学
中村 亮健さん

教職大学院へ進学した理由について教えてください。

時代の変化と共に、教育も変化が起こっている今、大学を卒業後にそのまま現場に行くのではなく、大学院生という立場で様々な学校現場を多角的な視点から学びたいと考えたため進学しました。また、学校現場では学びが進んでいないプログラミングやICT活用に関して大学院で勉強してから現場に出たいという思いの基、進学しました。

研究テーマについて教えてください。

「Society5.0に向けた小学校段階におけるAIリテラシー育成のための教材開発と評価」というテーマで研究を行っています。今後、AIが社会の中で大きな役割を果たしてくると言われているにも関わらず、先進国では小学校段階から行われているAI教育が、日本では中学校段階でしか行われていないという現実があります。こうした背景から、AIリテラシーを育成するために必要な教材開発とカリキュラムデザインの評価をすることを目的に研究しています。

愛教大で学んでよかった・大変だと感じることは何ですか。

名古屋市の教員になると決まった中で、愛知県内の様々な学校の教職員の方と出前授業や現職教育などで関わらせていただき、多くのつながりを作ることが出来ていることが愛教大を選んで一番良かったと思う点です。県内の様々な学校の様子を知り、多くのつながりが出来ることで、今後の教員生活に生かしていけると考えています。

学部の授業や実習と異なる点を教えてください。

大学院には、様々な経験をしていたり、多様な考えを持っていたりする方がたくさんいます。授業では、その方々と対話することが多いため、その対話から多くのことを学ぶことが出来る点が学部とは違い、良い点だと思います。実習では、学部時代と違い、教員免許を取るための実習ではなく、教員として、その力を高めるために、時間を使うことが出来るため、学部時代とは違って多様なことを学び、実践力を育むことができます。また、現場に出たら中々自分の学級以外を見る時間が作れない中、大学院に来ると、様々な学級を見て学ぶことが出来る点がとても良いと思います。学部時代の頃の実習とは、知識量も違い、見る観点も変わってくるので、日々新しい知見を得ることができます。

大学の教員や現職学生との関わりの中で刺激を受けたことについて教えてください。

現職の先生方と関わることで、現場の実情を知ることが出来る点が日々刺激的です。学部時代は、現場のことをあまり知ることが出来ず、想像でしかなかった点を大学院で学んでから現場に行けることはとても有意義だと思います。

修了後どのような先生になりたいですか。

現場をリードしていける教員になりたいと思います。現場の先生方は日々の業務の忙しさから中々新しい教育を学ぶ時間がないと聞きます。そうしたことからも、特にプログラミング教育、STEAM教育、AI教育、ICTを活用した教育に関して、大学院で学んだことを現場で大いに生かして頑張っていきたいです。