HATOプロジェクト大学間連携による教員養成の高度化支援システムの構築
-教員養成ルネッサンス・HATOプロジェクト-

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教員養成系大学における障害学生支援ブックレット

第Ⅳ章 第6節 広島大学

1.支援体制・支援制度について

広島大学では、「すべての学生に質の高い同一の教育を保障する」「評価の公平性を担保する」ことを基本方針として、「広島大学障害学生の修学等の支援に関する規則」を定め、障害のある学生(以下、障害学生)にたいする合理的な配慮・調整・支援に取り組んでいます。
身体などに障害があり、修学上の不自由・困難がある学生は、支援の申請を行うことができます。支援申請書は本人がアクセシビリティセンターの助言に基づき作成し、所属部局に提出します。

支援制度支援体制 ※アクセ=アクセシビリティセンター
支援の申請 本人→所属部局 ※アクセで申請書を作成
主たる責任 所属部局(学部・研究科・専攻科)
支援の実施 当該部局(授業開設部局等 )
全学委員会 アクセシビリティセンター会議
支援の拠点 アクセシビリティセンター

配慮・調整・支援の内容は、当該部局の支援委員(教員)から関係教職員に送付される「配慮願い」で周知されます。近年は発達障害・精神障害がある学生からの支援申請が急増しており、「配慮願い」の内容に基づく関係教職員の合理的な配慮・調整がより重要になっています。
アクセシビリティセンター会議は、各部局の支援委員と専門委員で構成され、合理的配慮の全学的な調整・意思決定を行っています。
筆記通訳(手書き、PC、遠隔)、点訳・字幕作成など教材支援、ガイドヘルプなどの補助・介助、補聴・拡大に係る情報支援等の特別な支援者や特別な機材を要する支援は、当該部局からの依頼を受ける形でアクセシビリティセンターが人材や機材の手配を行っています。個別相談、学生チューター制度、試験の特別措置等の支援制度もあります。

2.特色ある取り組み

(1)アクセシビリティリーダー(AL)育成プログラム(ALP)

ALPは広島大学が開発し平成18年度から開始したプログラムで、「教育課程(第1・第2)」「資格認定(1級・2級)」と資格取得者を対象とした「インターンシップ」「キャンプ(ALC)」で構成される人材育成・活用プログラムです。平成21年度には、産学官連携によるAL育成協議会を設立し、全国の大学等でALPが実施されるようになりました。平成28年度現在、12大学 3企業1行政法人がALPに参画しています。広島大学では、ALPを基盤として学生・教職員がアクセシビリティをともに学び成長できる環境を整備することで、合理的配慮に資する人的環境の醸成も図っています。第1教育課程のオンライン講座は全学生・教職員に配信され、例年学生・教職員のAL資格取得者を輩出しています。またAL資格取得者は、「サポーター(2級資格)」、「インターン(1級資格)」の各水準で雇用され、学内で質の高い支援活動を行っています。

(2)UE-Netとクリエイティブ・リソース・シェアリング(CRS)

広島大学では、地域における教育のユニバーサルデザイン化に資するリソース(経験、ノウハウ、人材、機材)の共有と育成を行うCRSの推進を目指して、中国地方の教育機関・行政機関・専門機関及び企業による地域ネットワーク(UE-Net)事業を推進しています。 詳しくは、http://www.achu.hiroshima-u.ac.jp/を参照ください。

※センターと教室をSkypeでつなぎ、遠隔で筆記通訳などのサポートを行っています。

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