海外への留学

海外への留学

香港教育大学留学体験記-2018.5

所属 中等教育教員養成課程・教育科学専攻
留学先大学名(国) 香港教育大学(中国・香港)
留学先での専攻 教育学
留学期間 2017年9月~2018年5月(学部3年次に留学)
奨学金受給

【留学先大学について】

学生数

5000

留学生数

50人程度?

(留学生の主な国籍:オーストラリア、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、カザフスタン、韓国、中国、マレーシア、ノルウェー、スペイン、スウェーデン、スイス、台湾、オランダ、マカオなど)

(うち日本人留学生数:自分を含めて3人)

学部

教育学部

大学の特徴

香港唯一の教員養成大学、世界ランキングの教育分野では世界9位、アジア2位に位置する大学です。

大学の立地

MTR大学駅からシャトルバスで15分。大埔の中心から離れた山の中に位置している。

【授業について】

受講した授業科目

Semester1

ENG2256: Primary ELT Method 1: Developing Oracy Skill

GEK3001: Mindfulness

LSP2007: Learning Study

TLS2004: Effective Teaching & Positive Classroom Environment

TLS3006: Inquiring School-Based Assessment Issue & Strategy

Semester2

EDA4031: Teaching in Changing Times

EDA4053: Leading Change & Organization Development

SED3003: Developing an Inclusive Classroom for Diverse Learning

TLS3008: Teaching Innovations

TLS3016: Creative Teacher & Creative Teaching Strategy

受講を薦める科目

ENG2256:小学校英語の中でもListeningSpeaking に重点を置いた講義。授業中の活動例や実践例など勉強になりました。最後の授業ではグループで模擬授業をし、先生から丁寧なフィードバックをいただきました。

LSP2007:学習理論をもとにグループで指導案を作り、実際の小学校で模擬授業をしました。模擬授業の前後で自分たちが作成した小テストを行ってもらい、それを比較・分析してまとめました。

EDA4031:ICTを活用した授業についての講義。授業内で香港でも有名な取り組みを行っている学校へ見学に行くことができました。

履修方法

国際事務局から留学生が履修できる授業の一覧が送られてくるので、それを見て授業の曜日・時間を調整しながら自分の希望を決めておきます。履修期間が始まったらインターネットの履修システムから自分で授業コードを打ち込んで登録します。留学生が履修できる授業には留学生枠が設けられているが、2~3人なので登録が遅いと履修できないこともあるので履修登録が始まったらすぐに取り掛かることが大切です。

外国語補講

無(国際事務局が留学生向けに開講している広東語クラスでは簡単な日常会話や単語(数字や食べ物の名前など)を学ぶことができました。)

勉強についてのアドバイス

教育系の授業はグループ課題(プレゼン・模擬授業)+個人課題(レポート・指導案作成)の組み合わせで出されることが多いです。ほとんどの先生が課題について相談にのってくれる機会を設けてくれるので、アポを取ってアドバイスをもらうと進めやすいです。
授業で扱うこと(事例検討、模擬授業、指導案作成など)は香港の教育システム、カリキュラムなどの前提に従っています。教育局(日本でいう文部科学省)のサイトである程度の情報は手に入るので、確認しておくと良いです。また実際の教育現場の様子は先生や友達に聞いて教えてもらいました。

(教職希望の学生の場合)

上でも述べたように、授業の中には実際に学校を見学したりクラスに入って授業をしたりすることができるものがあります。現地の学校を見学する機会なので履修すると良いと思います。また、大学敷地内に附属の幼稚園と小学校があり、国際事務局が見学する機会を設けてくれます。

【留学前準備について】

準備期間

留学開始の半年前くらいから

準備内容

学生ビザの申請、学生寮の申請、履修登録、海外保険の契約

留学先の情報収集方法

大学のサイト

語学準備

TOEFL(試験日・会場が限られているので予約を取るのが大変でした。)

ビザ取得の有無

ビザ申請時の注意事項

大学の国際事務局がまとめて書類を提出してくれるので、ビザ申請用紙を記入してPDFで送るだけで大丈夫です。保護者の本人証明書類にパスポートが必要だったのですが、私の父はパスポートを持っていなかったので慌てて申請に行くことになり焦りました。

航空券

行き44000円 帰り11000

授業がいつ終わるか分からなかったので片道ずつ買いました。行きは台風で欠航になってしまい、高い航空券を買い直すことになりました。そのため学期開始前の留学生のオリエンテーションは参加できませんでした。

日本から持参した方がよいもの

浴衣。荷物にはなりますが、国際交流のイベントで日本を紹介する際に着たところ、とても好評でした。それ以外の日本のものはだいたい現地調達できます。

留学前にあると良かった情報

・大学周辺の情報(スーパーなど)
・留学中に取得した単位の読み替えについて

【留学先について】

都市(街)の名前

新界、大埔

規模・雰囲気

観光地から離れた新界という場所にあります。昔ながらのマーケットが残る自然豊かなところです。

気候

10月くらいまでは暑く半袖で過ごしていました。11月からだんだん寒くなってきます。12月~2月(特に旧正月前後)は10℃近くまで下がります。香港には暖房がないので(+大学は山の中なので)実際の気温よりもかなり寒く感じました。3月からだんだん湿度が上がり45月は30度近くまで熱くなります。

治安

基本的にはひとりで歩いていても大丈夫ですが、人の少ない路地や真夜中の外出を控え、人の多い観光地(尖沙咀や旺角)ではスリに気を付けていました。

【日常生活について】

滞在先

滞在形態

学生寮

部屋の種類

3人部屋(日本人、中国人)

トイレ・シャワー・キッチンはフロアで共用、洗濯機・乾燥機は寮全体で共用。

家賃

Semester1(9月~12月)HK$3780Semester21月~6月上旬)HK$4830

滞在先での問題

ルームメイトが夜遅くまで起きていることが多かったので部屋の明かりや物音でなかなか眠れないことが多々ありました。ルームシェアなのである程度のことは妥協することが必要ですが、あまりにも度が過ぎていることは話し合うと良いと思います。私のフロアでは冷蔵庫の中に入れて置いた食材が盗まれることがよくありました。外から見えないように袋に入れる、部屋番号と名前を書く、あまり高価なものは入れないなど自衛することが必要です。

医療(日本から持参した方がいい薬,健康管理の注意点,利用病院名,費用など)

風邪薬、胃腸薬、痛み止めなどの常備薬はすべて日本から持って行きました。
栄養バランスに気を付けてきちんと睡眠を取り、体調を崩さないようにするのが一番だと思います。留学中に病院へ行くことはありませんでした。大学の中に保健センターがあり、HK20で診察と薬を出してもらえるそうです。

食事(学食・外食の値段など)

大学の食堂はHK$50100程度で食べられます。外食は場所や種類にもよりますがHK$50200くらいだと思います。大人数で飲茶や屋台に行くとみんなで料理をシェアできるのでお得です。また多くのお店では14001700くらいの下午茶(アフタヌーンティー)限定のお得なセットメニューを出しています。

買い物(お店の名前など)

食料品は恵康(Wellcome)や百佳超級市場(PARKn)で買っていました。日系スーパーの一田(YATA)や高級スーパーのCity Superへ行くと日本の商品が売っていますが23倍の値段です。生活用品はスーパーのほかに、莎莎(Sasa)や屈臣氏(Watson)などのドラッグストアで売っていますが、大埔のマーケットにある個人商店で買った方が安いこともあります。

長期休暇の過ごし方

長期休暇は、中秋節+国慶節、学期末休暇(12月中旬~元旦)、旧正月、イースター休暇、学期末休暇(Sem2終了後~)です。
日本とは異なり、1週間ほどのまとまった休みがあります。先生によっては授業日が祝日・休暇に被っていなくても休みにしてくれることがあります。休暇中は寮に滞在していても良いのですが、ほとんどの学生が帰省するのでかなり暇です。香港各地で行われるイベントへ行ったり、旅行したり、課題を進めたりして過ごしていました。

インターネット,携帯電話の使用環境

もともとSIMフリーのiPhoneを使っていたので、プリペイドのSIMカードを買って使っていました。大学と学生寮ではWi-Fiが利用できます。時間制限はありますが、バスやMTR、ショッピングモールの中でも無料Wi-Fiが利用できます。

服装,習慣・マナーの違いなど

服装は日本よりもシンプルです。夏はとにかく暑いので薄着になりがちですが、公共交通機関や室内は冷房が効きすぎているので上着やストールなど羽織るものを持っておくと良いです。
マナーに関してはお店で出てきた食器を自分たちでお茶や水で洗う、食器は手で持ち上げない、骨はテーブルに直接吐き出すなど中華圏の文化に初めは慣れないことが多かったです。

【1日のスケジュール例】

Semester1, 木曜日

7:30 起床

9:00 課題について打ち合わせ

10:00 広東語クラス

11:30 授業

13:30 昼食

14:00 授業の復習

16:00 eラーニング

19:00 夕食

21:00 シャワー

23:00 就寝

【留学中,特に苦労したこととその対処法】

香港の学生は英語が上手ですが、お互いに母語ではないので話している中で誤解したまま話が進んでいくことがありました。特にグループで課題に取り組む時など、言っていたことと違う!とならないようにきちんと確認することが必要だと思います。

【留学を検討している学生にアドバイス】

言葉も文化も違う環境で生活し、勉強することは簡単なことではありませんが、その分、得るものが多くあります。香港教育大学では学校現場で役に立つ知識や技術を学ぶことができるため、教員を目指している人にはとてもおすすめの留学先です。

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