研究科長挨拶
じっくり向き合って
2020年度に、これまでの大学院教育の成果を踏まえ、学部教育との一貫性・系統性を保ちながら、新しい学校づくりの核となり得る教員及び専門職業人の養成を目指して改革を行いました。
私自身、大学3年生の秋に教育実習に行き、もっと色々な授業を見てから、自分なりの授業観を持って教員になるべきだと考えるようになり、大学院へ進学しました。大学院在学中には、全国の授業を見に行きました。また、附属岡崎小学校で週3時間非常勤講師を1年間する機会にも恵まれました。理論を学びつつ、たくさんの授業を見ることで、こんな理科の授業をしてみたいという具体的なイメージを持つことができました。教員になり授業をしてみるとなかなかうまくはいきません。しかしながら、理想とする授業の具体的なイメージがありますので、どこがいけないのかを振り返り、近づくように努力できました。
本学の大学院のカリキュラムには、多くの実習の機会がありますので、学部から直進で進学する学生さんは、実習先で授業やカウンセリングを見たり、実践したりすることで、理想とする具体的なイメージを持ち修了してほしいと思います。現職で進学される皆さんは、それぞれ課題を持って進学してこられます。勤務しているとなかなか課題とじっくり向き合う時間が厳しいと思いますが、1年間、心のゆとりを持ち、じっくり向き合い教育観を見直すことが、その後の教員及び専門職業人としての生活を豊かなものにしていく機会になると思います。
また、2021年度から教育行政職等の高度化を目的とした「教育ガバナンスキャリアコース」を新設しました。新設に当たっては、豊橋市、豊田市、刈谷市のご理解をいただきました。全国でも珍しいコースですので、先進的な取り組みをしたいと考えています。
本学大学院で、皆さんと出会えることを楽しみにしています。
愛知教育大学 教育学研究科長 野田敦敬