研究科長挨拶
より質の高い専門職の養成を目指して
小学校教員採用試験の倍率は近年過去最低を更新し続けている状況です。臨時任用の講師も不足し、自治体によっては年度当初から学級担任でさえ不足する事態が起きています。教師不足は今や社会問題化しています。
中央教育審議会は「多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成」と銘打って対策を講じています。その対策は、私の目には、教師の「量の確保」を優先しているように映ります。そのような状況だからこそ「質の保証」が大切であると思います。目先の対策だけでなく10年先20年先を見通した教員を育成する必要を強く感じます。
本学は2020年度に、これまでの大学院教育の成果を踏まえ、学部教育との一貫性・系統性を保ちながら、新しい学校づくりの核となり得る教員及び専門職業人の養成を目指して改革を行いました。また、この数年間でのニーズを踏まえ新たなコースを新設したり、選択が可能な実習を用意したりしています。
本学の大学院のカリキュラムには、多くの実習の機会がありますので、学部から直進で進学する学生の皆さんは、実習先で授業やカウンセリングを見たり、実践したりすることで、理想とする具体的なイメージをもち修了し、質の高い仕事のできる教員等の専門職を目指してほしいと思います。
現職で進学される皆さんは、それぞれ課題を持って進学してこられます。勤務しているとなかなか課題とじっくり向き合う時間が厳しいと思いますが、1年間、心のゆとりを持ち、じっくり向き合い教育観を見直すことが、その後の専門職としての生活を豊かなものにしていく機会になると思います。
また、2021年度から教育行政職等の高度化を目的とした「教育ガバナンスキャリアコース」を新設しました。新設に当たっては、豊橋市、豊田市、刈谷市のご理解をいただきました。全国でも珍しいコースであり、先進的な取り組みを進めています。本学大学院で、皆さんと出会えることを楽しみにしています。
愛知教育大学 大学院教育学研究科長 野田敦敬
