海外への留学

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ボールステイト大学留学体験記-2013.2

 

所 属 初等教育教員養成課程 情報選修
留学先大学名(国) Ball State University(アメリカ)
留学先での専攻 Journalism(放送学)
留学期間 2012年8月~2013年7月 (3年次に留学)
奨学金受給 有(独)日本学生支援機構留学生交流支援制度(短期派遣)

【留学先大学について】

学生数

21000人

留学生数

370人(学部),300人(大学院)   
(留学生の主な国籍:中国,サウジアラビア,韓国,アフガニスタン,インド,イギリス,フランス等)
(うち日本人留学生数:10人程度(学部・院含め))

学部

建築学(architecture),教育学(education),電気通信学(Telecommunications),放送学(Journalism),起業学(entrepreneurship)等が有名。

大学の特徴

EDUCATION REDEFINEDをモットーに,優秀な教授陣,豊富なプログラム,整えられた設備の中で,学生たちは日ごろの授業だけでなく,積極的な課外活動にも力を入れている,州立の総合大学。

大学の立地

アメリカ合衆国の中西部,五大湖付近に位置するインディアナ州のマンシー市内にある。マンシーは,ボールステイト大学があることで有名な大学都市であり,大学付近には,通称villageと呼ばれるちょっとした商店街はあるが,特に娯楽となるようなものはあまりないので,集中して勉学に取り組むには最適。

【授業について】

受講した授業科目

2012Fall

初等教育244(EDEL244 )Early and Elementary Education for Social Justice:初等教育における多様性について学んだ。

初等教育252(EDEL252 )Creative Experiences for Young Children:子どもの創造性を引き出す手法等について学んだ。

英語231(ENG231 )Professional Writing:4人でのグループプロジェクト。テーマを決め,アンケートやインタビューを取って,リサーチペーパーを完成させた。

情報システムと経営125(ISOM125)Microcomputer Applications for Business:ISOMは,Information Systems Operation Managementの略。ソフト等を活用し,経営の基本を学んだ。

放送学101(JOUR101 )Media and American Society:メディアの変遷と社会の動向を学んだ。

リーダーシッププログラム(Excellence in Leadership:Introduction to Students as Leaders):企業CEOや,議員など,社会で活躍されている方のレクチャーや,クラスメイトとのアクティビティを通して,リーダーシップを磨いた。

2013Spring

人類学111(ANTH111)Anthropology, Culture, and Globalization:グローバル化の進む世界における文化理解について学んだ。小さなEthnography project(民族誌)も行った。

教育技術350(EDTE350)Curricular Integration of Technology:授業で使えるデジタルツールを知り,授業の内容とデジタルツールをうまく組み合わせるための教育法を学んだ。

放送学103(JOUR103)Introduction to Visual Communication and Web Development:Photoshop, InDesign, Dreamweaver等を用いて,広告,雑誌,HPを作成した。

コミュニケーション,情報,メディア210(CCIM210)Professional Development:インターンシップの探し方,レジュメの書き方等を学んだ。

音楽演奏(MUSP204)Jazz Study:音楽学部からも許可をいただき,1対1のプライベートピアノレッスンを週1で受けた。

リーダーシッププログラム(Excellence in Leadership:Introduction to Students as Leaders):企業CEOや,議員など,社会で活躍されている方のレクチャーや,クラスメイトとのアクティビティを通して,リーダーシップを磨いた。

受講を薦める科目

初等教育(EDEL)244(先生を目指している学生が多く,話しやすく明るい雰囲気がクラスにあった)

教育技術(EDTE)350(具体的にいろんなツールを使ってみることができる)

放送学(JOUR)103(日本ではあまり多くないMacをたくさん使えて,実践的な課題が多い)

コミュニケーション(COMM)240(多くの留学生が楽しそうに受講していた)

履修方法

授業の選択から履修登録まで,すべてオンライン上で行う。履修を決めるにあたっては,Academic Advisorが学生ひとりひとりに付くので,相談することは可能。しかし,人によっては,全く頼りにならない人もいるため,私は実際に授業を受けた友達等に聞くほうが情報を得られると思い,後期はほとんどAcademic Advisorとは話をしなかった。上の学年から順番に,授業の一覧が見られるようになり,履修登録のできるタイミングも上の学年から順番に決まっているため,履修登録可能開始時間はパソコンの前でスタンバイしておき,すばやく登録できるよう事前に準備しておく必要あり。

外国語補講

有 (有の場合,詳細 ESLは受けていないが,課外活動として,Speech Clinicという発音矯正のプライベートレッスンを週2回受けていた。Speech Pathology and Audiology Major(言語聴覚障害学部)の学生が,BSU学生も含めた一般人に対して授業の一環として行っているサービスで,小さな子どもからおじいさんおばあさんまで,あらゆる世代の人が通っていた。)

勉強についてのアドバイス

ご存知のように,課題の量は多く,テキストの予習からリサーチペーパーまで,内容はさまざまです。教授たちはすごく親切な方が多いので,何でもわからないことはとにかく尋ねましょう。たいてい問題はありませんが,試験等で辞書が必要な場合は,事前に講師の人に許可を取れば,利用させてもらえることもあります。また,クラスメイトと協力することも大切です。

勉強場所としては,図書館または寮の中のStudy Loungeがおすすめです。図書館は,朝7時から深夜3時まで空いていて,勉強スペースも多くコンピュータも自由に使え,勉強している学生が多いので,集中するのに適した環境だと思います。Study Loungeはいつでも使えます。私は,レポートを書いたりすることが多く,深夜3時まで図書館で勉強して,そのあとは寮に帰ってStudy Loungeで再び勉強するという生活もたまにありました。

教職希望の学生の場合

Ball Stateは教育学部がとても有名なので,教育学部の授業は豊富です。幼児教育から成人教育,特別教育等,さまざまあります。Ball Stateも愛知教育大学と同じく,附属の小学校をもっているので,授業の一環で小学校を見学しに行ったりすることもできます。まずは,自分の希望する学部のオフィスに出向いて,直接話をしてみると,希望にあった授業を紹介してくれます。教育学部の担当者は慨して優しく,適切なアドバイスをくれた記憶があります。

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【留学前準備について】

準備期間

留学の7ヶ月前(1月)から準備

準備内容

●BSUへ書類の提出

① Online Applicationの提出(BSUのHPより提出)

② 大学英文成績証明書取得

③ 口座の残高証明書取得

④ Course Descriptionを自分で作成。(今まで大学で受けた授業の一覧を作成⇒BSUにて受講する授業を決定するために必要。)

⑤ Financial Affidavit of Support(BSUの留学生担当者よりメール添付で受信)

⑥ Third Party Release Form(BSUの留学生担当者よりメール添付で受信)

⑦ パスポートのコピー

●TOEFL 79点以上あれば,現地大学生と同じ通常授業(Academic Courseとよばれる)が受講可能。ない場合,大学到着後プレイスメントテストを受けて受かる(実は,受かる人はなかなかいない),もしくは,IEI(Intensive English Institute)とよばれる英語を勉強するESLの授業を受けて,level6を修了したあとで,通常授業を受けることができる。 私は,どうしても通常授業を受けたかったため,大学での面接が始まる前からTOEFLを勉強して,79点をオーバーした。

●ビザ(J-1)の申請 ビザ申請料金(当時$160)やSEVIS fee($180)等の支払い,提出書類の準備(オンライン申請,ビザ申請用の写真,大学の英文成績証明書,高校3年次の英文成績証明書,銀行通帳英文残高証明書),面接予約(東京のアメリカ大使館にて。6月11日(月)9時。)等。

●House Application(寮滞在の申請) オンラインで申請する際は,希望を選択するようになっているが,基本的に留学生の滞在する寮(留学生ばかりではなく現地学生も住んでいるが,留学生の多い寮)は決められている。デポジットは$125。ルームメイトのマッチングのため,寮滞在希望者は全員,自分の性格の特徴や,希望する環境等を入力するので,それらの情報を参考にしてルームメイトの希望を出すこともできる。

●海外旅行傷害保険の申し込み HTH Worldwide Insurance Planに,BSU到着後,強制的に加入させられる。年間10万円ほど。ただ,そのプランでは不足していた部分もあったため,朝日火災保険のものも事前に申し込んだ。

●交通手段 航空券の予約,バスの予約

 

留学先の情報収集方法

BSUのHP,2年前に留学された先輩との連絡,BSUの留学生担当者との連絡

語学準備

10ヶ月前からTOEFLを受け始めた。学習方法:79点overするため,オンラインのソフトを購入し,Writingの添削等もしてもらった。車通学だったため,常に英単語のCDを聞き続けた。

ビザ取得の有無

取得に要した時間  40日・5週間程度)

ビザ申請時の注意事項

ビザ申請時に必要な書類がたくさんある。高校の英文成績証明書等は時間がかかりやすいので,事前に準備しておくこと。HPをしっかり参照し,細かいところまでよく読んで,必要書類を全て準備すること。

航空券

往復 値段 181,910円(Korean Air。ソウル・インチョン空港にて乗り換え。1年間のオープンチケット。渡航3ヶ月前くらいに購入。(もっと早く購入したかったのだが,BSUから何日以降なら寮に滞在可能かの連絡が来るのが遅かった。)

日本から持参すると良いもの

薬,サングラス,日焼け止め,スニーカー

留学前にあると良かった情報

 いつから寮に入れるのか,という情報がぎりぎりまで来なかったため,航空券の予約には手間取りました。International Officeの人とメールでのやりとりはしていましたが,オリエンテーションの準備等で忙しいため,返事が来るまでに時間がかかることが多いようです。

 履修登録は,とても時間がかかります。愛知教育大学と違い,総合大学なので,いろんな学部があり,交換留学生という身分上,学部のスタッフが許可さえ出してくれれば,専攻にしばられずにいろんな授業を受けることが可能。そのため,事前に自分の受けたい授業をある程度ピックアップしておくことが大事です。私は,友達におすすめの授業を聞いて,授業を選ぶ参考にしていました。

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【留学先について】

都市(街)の名前

Muncie(マンシー)

規模,雰囲気

アメリカ合衆国インディアナ州デラウェア郡に位置する都市。2000年の国勢調査によれば,総人口は65,287人である。ボールステイト大学が同市内にあることで有名な大学都市。田舎。道路には歩道が無いことの方が多い。

気候

とても変わりやすい気候。朝は晴れていても,突然雨が降ったり寒くなったりすることがよくある。折り畳み傘は常に持ち歩いていた。冬場は雪がよく降るが,朝積もっていても,晴れればすぐに溶けてしまうことも多かった。

治安

田舎であり,小さな都市なので,比較的治安は良い。しかし,大学付近のVillageとよばれる商店街では事件もよく起こったそうだ。一度,朝授業に行く準備をしていたときに,「図書館に銃を持った男が確認されたため,外出するのをやめてください」という緊急連絡が回ったことがあった。田舎だけれども,アメリカ。どこでも用心することが必要。

【日常生活について】

滞在先

滞在形態

部屋の種類

共同(同居者は 留学生)
        
家賃

月額   8万円程度

滞在先での問題

寮の部屋は割と狭くて,クローゼットも仕切りはあるが共用だった。私のルームメイトは,アメリカ滞在歴が長く荷物も多かったため,スペースはそれほどなかった。しかし,大きな支障は特になし。

医療(日本から持参した方が良い薬,健康管理の注意点,利用病院名,費用など)

大きな病気になったことは特にない。11月ごろに一度風邪・発熱があったが,特に病院には行かず,持って行った日本の一般薬を飲み,よく寝て治した。大学内にはHealth Centerがあり,そこで診療してもらうことは可能だそうだ。

食事(学食・外食の値段など)

 寮に滞在する学生はみんなミールプランという学食プランをつけます。ミールプランとは,週にダイニングを利用する回数を選び,毎度定額分($7.75)の食事を取って食べることができるプランです。私は,1学期目は,週に18回のプランにしていましたが,朝は部屋でシリアルと牛乳で済ませたりしたため,18回は多いということがわかり,2学期目は,最低数の14回のプランにしました。正直,ダイニングで売っているものの値段は高いです。大学から無料で乗れるバスで行くことのできるWalmart等へ行った方が安く済むと思います。ただ,ミールプランは必ずついてくるので,そうなれば,最低数をつけておくしかないかと思います。

 学食に並んでいるものは,たくさんあります。ピザ,パスタ,ハンバーガー,フライドポテト,サラダバー,デリ,ケーキやクッキーなどのスイーツ等。それから,自分の好きなだけ野菜を取り,プロテインを鶏肉,豚肉,牛肉,豆腐から選び,好きなソースとご飯の種類(White rice, Brown rice, Fried rice)を選ぶと,スタッフが炒めて作ってくれるチャーハンもあり,バイキング形式のダイニングもありました。やはり向こうは,高カロリーで油っぽいものが多いので,サラダばかり食べていた時期もありました。

 外食は,キャンパス近くに,学生が通称Villageと呼んでいる商店街があります。そこにいけば,以下に書いたような買い物場所があります。値段は,日本とほとんど変わらないと思います。学食に飽きたときなど,是非行ってみるといいと思います。

買い物(お店の名前など)

スーパーマーケット : Walmart,Meijer

モール : Muncie Mall,

レストラン : Jimmy John’s(サンドイッチ), PAPA Johns(ピザ), Insomnia cookies(クッキー), China Express(中国料理)

本屋さん : 大学内の本屋さん,T.I.S.

長期休暇の過ごし方

 休暇は,Fall Break(10月末に5日間ほど),Thanksgiving break(11月末に5日間ほど),Winter break(12月~1月に3週間ほど)Spring break(3月初旬に1週間ほど)があり,私は,Fall Breakにカナダのモントリオールへ。Thanksgiving breakは,シカゴへ。Winter breakは,フロリダ,アトランタ,DC,NYなどを回り,Spring breakは,Student Centerが催しているAlternative Spring Breakというグループボランティア活動に参加しました。 BSU周辺は,交通の便があまり優れていません。長期休暇開始日と終了日には,BSUと空港を結ぶシャトルバスが特別に運行されますが,本数も限られていて金額も高めだったので,空港までは何度か友達の車で連れて行ってもらいました。しかし,2012年の11月頃に,Hoosier RideというBSU―インディアナポリスのダウンタウンーインディアナポリス空港を結ぶバス($20~30くらい)が毎日運行されるようになり,それは便利でした。

 アメリカ内は,飛行機の国内便を使うことが多いですが,私は基本的にgreyhoundやmegabus, BoltBus等の長距離バスを利用していました。確かに時間はかかりますし,多少治安が悪いといわれます(特にgreyhound)が,空港を使う際の面倒なセキュリティチェックがないですし,出費が抑えられるので,学生にはとっても便利だと思います!宿泊は,ホステルがおすすめです。ひとつの部屋に4~10のベッド(基本的に2段ベッド)が置かれていて,部屋をシェアするタイプの宿泊所です。たまに,無料の朝食(シリアルやパンケーキなど)がついていたりします。世界を旅しているバックパッカーとよばれる若者達が多く,新たな人との出会いもあり,さらに宿泊代も安いので,とってもおすすめです。そこでできた友達とともに旅をしたりしたこともありました。

インターネット,携帯電話の使用環境

 キャンパスでは,どこでもインターネットが利用できるため,自分のパソコンを持って行って利用していた。ただ,図書館にはたくさんのコンピュータとMacが並んでいるので,IDとPasswordでログインし,自由に使うことができる。プリンタも1セメスターにつき500枚無料で利用でき,スキャン等も自由。CDやDVDはもちろんのこと,ビデオカメラ等の貸し出しもあり。

 携帯電話は,携帯本機を$50くらいで購入したあと,$25のプリペイドを毎月追加購入し,一月に250分電話+テキストし放題で利用。追加購入は,オンライン上でクレジット決済でき,特に手間がかかることも無くスムーズに利用ができた。日本からの電話も受けることができた。(発信は不可)

服装,習慣・マナーの違いなど

 アメリカでの服装は,ONOFFがはっきりしています。大学では,オシャレな格好はあまりしません。基本的にはジーパンにTシャツもしくはトレーナーという感じです。そのため私も,すごくラフな格好で大学に通っていました。一方で,パーティーなどのときはビジネスカジュアル,ワンピースもしくはドレス等で着飾っていました。そのため,服は,普段用のラフな格好と,数枚お洒落な服装も持っていくことをオススメします。(もしくは,大学近くのモールや,Goodwillという格安のお店で手に入れることもできます。)

 食の習慣は,だいぶ違います。一般的に言われるように,レストラン等で出る食事はボリュームがあります。ですが,無理に全部を食べようとする必要はありません。もし食べきれない場合は,スタッフに持ち帰り用の箱を頼めば,持ち帰ることができます。しかし,大学のダイニングでは,食べ残しが多く見られます。バイキング形式のダイニングでは,自分の食べたい分だけ取ることができるにもかかわらず,最初たくさん盛り付けて,結局半分も食べないままにたくさん捨てている光景を見るのはとても心が痛かったです。

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【1日のスケジュール例】

8:15 起床

8:15-9:00 シャワー,朝食,準備

9:10-15:00 授業(空きの時間等は図書館で自主勉強や,日本語学科の授業の見学等。昼食は,自分の好きなときに取れる。)

15:00-21:00 課外活動,夕食,スポーツゲーム観戦,ミュージカル等(課外活動は,いろんな学生団体に参加。Club Japan, Education in Action, Asian American Student Association, Feminists for Action, Latino Student Association, Circle Kなど)

21:00-26:00 勉強

26:00 就寝

【留学中,特に苦労したこととその対処法】

 やはり,履修登録は苦労したことの一つだったと思います。交換留学生という身分上,幅広く授業が受けられることはメリットなのですが,数多くの授業の中から受けたい授業を選ぶのは苦渋の決断であると共に,さらに学部のオフィスにお願いしに行くというプロセスが必要でしたので,他学生よりも何倍もの時間がかかっていたと思います。2012fallでは,Academic Advisorとのやりとりが多かったのですが,正直Academic Advisorは,学部オフィスの場所や連絡先を教えてくれるだけで,授業の内容に対しては,オンライン上に書いてある以上の情報を持っているわけではないと思えたため,2013Springでは,友達にオススメの授業を聞き,その情報を参考にして,ほぼ自分ひとりで授業を選びました。対処法としては,事前にいくつか授業をピックアップして,細かい内容まで聞いておくことと,受けたことのある学生に話を聞くことだと思います。同じ授業でも,担当講師によってかなり差があるようで,私は友達に教えてもらったrateprofessor,comという,学生が講師を評価しているページを参考にしたりもしていました。  

 実は,学期修了が近づくと,授業に対するモチベーションを保つのが,厳しかったです。というのは,交換留学生でありながら,単位の互換性はありません。そのため,大学で過ごす時間が短くなるにつれ,授業の課題に対して時間をかけるよりも,もう二度と会えなくなってしまうかもしれない友達とのコミュニケーションをとる時間のほうがもしかしたら有意義なのでは?と思ったりして,なかなか勉強に集中できない時期がありました。友達に話を聞いてもらったり,同じ状況にある他大学からの交換留学生と気持ちを共有しあったり,図書館で集中している学生の中で刺激を受けて,自身を奮起させて乗り越えました。

【留学を検討している学生にアドバイス】

 近年,夏休みや春休みの長期休暇を利用して,短期の留学をする学生数はかなり多いと思います。しかし,1年ほどの長期の留学には渋る人が多い理由にはさまざまあると思います。卒業が遅れること,金銭面の心配,語学力の不安。私も最初はこれらの要素をもっていましたが,留学を終えた今,1年間留学するという選択をして本当によかったと心から思っています。

 大学にて,2学期間を現地の学生とともに学ぶことで,現地学生の授業に対する積極的な取り組み方と,担当教師と学生の細かなインタラクションに触れて,刺激を受けました。授業だけでなく課外活動にもどんどん参加して幅を広げ,学生がいかに生産的な活動をしているかに気付きました。

 また,長期休暇を利用して,アメリカ国内はもちろんのこと,カナダ・メキシコにも足をのばして,ひとり旅を楽しみ,旅を通して,自立心を養い,人と出会い,自信をつけることができたように思います。

 長く離れることによって見えてくる,世界における日本の存在感にも触れ,小さな島国だけれども,世界に与えている影響は大きいのだと感じました。

 この1年は,自分ができることやりたいことすべてに取り組むようにし,いろんなことを吸収しようと,毎日一生懸命過ごしました。卒業が1年遅れようとも,お金がかかろうとも,自由が多く,体力もあるこの学生の間での留学は,自分に対するとても有意義な投資であったと確信しています。何年後何十年後にも影響を与え続ける1年間に違いありません。チャンスがあるのであれば,そのチャンスを掴まない手は無いと思います。

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