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学部と大学院をシームレスに接続した高度教員養成プログラムの開発,実施,充実-6年一貫教育養成高度化コースの設置-

プロジェクトリーダー(敬称略)

岩山勉,教務企画課

目的

高い教科専門性のみではなく,生徒が直面する多様な現代的教育課題を総合的に把握し,的確に対応できる高度な実践的指導力を有する人材を養成することを目的とし,学部と大学院の6年間をシームレスに接続した6年一貫教員養成高度化コース(アドバンスト・サイエンスコース)を学校現場,入学希望者等のニーズの調査結果を踏まえ,その設置に向けた教育カリキュラムの開発及び組織的運営体制について検討を行う。

取り組んだ内容

2018年3月告示の高等学校学習指導要領において,新たに「理数科」が設置され,科目として「理数探究基礎」及び「理数探究」が置かれることとなった。これらの科目は,従来SSH指定校や理数科を中心に実施されてきた「課題研究」等の探究活動を土台とし,通常の数学や理科等の授業科目と連携しながら,生徒自らが課題を設定し,探究を行う学習活動である。この教科は近年注目を集めるSTEAM教育とも深く関連し,新指導要領において重視される「科学的に探究するために必要な資質・能力」を養う重要な教科として位置付けられる。これらを背景として,一般校でも探究活動が広く実施されることが想定され,それを実施できる力量を有する高等学校教員を養成することが喫緊の課題である。

本学では,2017年度から数学教育講座と理科教育講座が中心となり,アドバンスト・サイエンスコース(以下,ASC)という高等学校教員養成のためのコースを設置している。このコースは,中等教育教員養成課程に所属する学生を入学後に募り,独自のカリキュラムを付加的に履修させ,卒業後は本学教育学研究科専門職学位課程(教職大学院)教育実践高度化専攻へ入学し,シームレスに学修を継続できる環境を整備している。

このASCでは,構想の段階から独自のカリキュラムの構成を検討しており,キャンパス内にある附属高等学校と連携した「理数探究Ⅰ」及び「理数探究Ⅱ」を本コースの中心科目として位置づけている。これらの科目では,附属高等学校において3年次に実施される「理科課題研究」に学生が参画し,高校生が行う探究活動のサポートを課題設定段階から行うことを主たる内容としている。ここでの研究成果を高校生がまとめ,それをポスターとして発表した。また,単にASC所属学生がサポートするだけではなく,自らグループ毎に課題を設定し,研究を行うことで,課題設定の難しさや進め方を学び,高校生の前で発表する機会を設けた。さらに,本プロジェクトで得られた成果を基に,2021年度より教育組織を発展的に改組し,新たに学校教員養成課程高等学校教育専攻を設置している。

成果物

附属高等学校における理科課題研究と連携した理科アドバンスト・サイエンスコース理数探究の実施(愛知教育大学 大学・附属学校共同研究会報告書 pp.38-42)

概要(ポンチ絵)

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