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令和2年度 9月卒業式 学長告辞

2020年9月30日(水)

学部の卒業,大学院の修了を迎えられた皆さん,おめでとうございます。
また,今日まで皆さんを支えてこられたご家族の皆様も喜んでみえると思います。心からお祝いを申し上げます。

本日は,教員養成課程9名,現代学芸課程3名,大学院教育学研究科・修士課程1名,博士課程1名,合計14名が,それぞれ学士,修士,博士の称号を授与されることになりました。
皆さんの新たな旅立ちにあたり,愛知教育大学を代表して,祝福の言葉を述べさせていただきます。

令和2年になると新型コロナウイルス感染症が日に日に拡大し始め,3月からは大学への立ち入りを禁止することになり,4月には令和2年度前期授業は,遠隔授業で実施の要請をしました。感染は収まらず,国内では1500人を超える死者を数えています。皆さんも3密を避けた生活を送ることを余儀なくされたことと思います。卒論,修論,博論の追い込み時期に図書館も使えず,指導の先生にも直接会うことができず,大変な苦労の中で,まとめあげたことと推察します。よく頑張りましたね。指導の先生方も大変な状況の中で,丁寧に指導いただき感謝いたします。早期の収束を願うと共に,当分は,新型コロナウイルス感染症拡大に気を付けながら,その中で,充実した生活を送ることのできる工夫をしていく必要を感じています。

皆さんは,様々な事情で,半年あるいは一年半以上,卒業等が遅れました。私は,昨年度まで教務担当をしていましたので,何人かは,直接会って,あるいは指導の先生や担当職員さんから間接的に話を聞いていました。心配もしました。今日の日が迎えられて本当によかったと思っています。

脚本家のジェームス三木氏は,その著書のエッセイ集の中で次のように述べています。「一本の糸のような,自分だけの持ち時間を,どんな色に染めるのか,どんなデザインをするのか,どんな結び目を作るのか。そうしたビジョンやポリシーを,どこかで意識している人には人生がある」と。ジェームス氏は,自分の人生を主役として生きるためには,二つの条件があると言っています。一つは,トラブル解決能力があること,もう一つは,人生を持っていることというのです。

皆さんは,一緒に入学した多くの人とは,少し違った大学生活を送ったことと思います。通常は3月末に卒業という結び目を付けるのですが,9月末に結び目を付けた訳です。是非,このことをプラスと考え,活かしてほしいと思います。明日からの未来に向けて,自分らしく,自分ならではの人生を切り拓いてください。応援しています。

さて,まだあまり利用されていませんが,正門付近のバス停からキャンパスの中央部へ登る階段が,令和2年春に整備されました。皆さんが在学中に,学習環境は,本学で新築では一番新しいガラス張りの壁面をもつ「教育未来館」,最近改築された「教育・人文棟」,「図書館」,「教育交流館」とAUEスクエアへと学生の皆さんが集うことのできる場所が増えてきました。講堂の東には,令和元年秋に同窓会から多大なるご支援をいただき改築オープンした「次世代教育イノベーション棟」があります。ここでは,昨年11月10日に,大学創立70周年の記念祝賀会が盛大に開催されました。

また,今年度は,それまで名古屋と岡崎にあったキャンパスをこの地,刈谷市井ケ谷町に統合移転して50年を迎えました。今後も自然科学棟,美術・技術・家政棟が改築されます。設備だけでなく,教育組織やカリキュラムの改革も行われます。ますます充実していく母校の様子を,数年に一度は見に来てほしいと思います。毎年秋には,ホームカミングデーを開催しますので,母校を訪れるよい機会だと思います。

最後に,本学での学びを礎に,健康に留意され,大きく羽ばたかれることを祈念いたしまして,卒業・修了にあたっての告辞といたします。

令和2年9月30日
愛知教育大学
学長 野田 敦敬

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