コラム

大学でのアクティブラーニング体験

掲載日:2017年10月18日


 愛知教育大学に奉職して33年になりますが、教職大学院の担当は本年度からの新人です。まさに「六十の手習い」です。「教職大学院の居心地はどうですか」と尋ねられることがよくあります。「最高です」と答えています。実際、さまざまな教育経験をお持ちの先生方と、教育論を交わすのは、楽しいことです。意見の違いこそ、興味があるからです。

 最近、「アクティブラーニング」が強調されています。この学習論が米国の大学教育から始まったことは意外に知られていません。私も、十数年前に米国テネシー州にあるヴァンダービルト大学大学院で授業を受けたことがあります。私がそれまで経験した大学授業の雰囲気とまるで違うことには驚きました。まず、授業中にもかかわらず、お菓子を食べたり、コーヒーを飲んだり。ところが、私語は当然のこと居眠りする学生など皆無です。まるで教授に挑戦するかのように、質問を投げかけ、自分の意見を述べます。まさに、活気溢れる授業でした。

 「日本人の悪いところは、分からないのに分かった振りをすることだ。分からないなら聞いてくれ。質問に良いも悪いもない、答えに良いものと悪いものがあるだけだ」と言われる始末でした。また、かなりの量の宿題(アサインメント)がシラバスに指示されており、授業は大抵、予習した宿題の内容についての対話でした。

 ただ、学生に話を聞くと、すべてのアサインメントをこなすことは大変なことで、やって楽しいわけではなく、やらされている。日本の自由な大学が羨ましいという人もいました。学生にとっては「苦しい」アクティブラーニングもあるということでしょう。それぞれの教育段階での授業づくりは、単純ではないと思いました。

 授業づくりは、教科による観点の違いは当然のこと、「子どもが学習する」とはどういうことかという理論があります。それが、実際の授業や教科書にどのように具現化され、実践されているのかを議論していきましょう。

佐々木 徹郎(授業づくり履修モデル 教授)


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