コラム

教師力向上実習Ⅱを終えて―教材研究の楽しさ、きびしさ―

掲載日:2012年11月21日


基礎領域大学院2年生の教師力向上実習Ⅱが終了しました。4週間の授業力の向上を目指した実習です。学校サポーターや教師力向上実習Ⅰで通っている学校での実習ですから、実習1日目から授業を始める院生もいます。これは、かなり学生には大変なことです。

今年、担当している学生の一人は、小学校4年生の算数と音楽に取り組みました。算数の教材研究には大分苦労していましたが、音楽のアンサンブルの指導はもっと大変だったようです。楽器の分担を決めるにも時間がかかり、授業が予定通り進まず、子どもの実態に合わせた教科学習のねらいの達成の難しさを感じていました。

教材研究をして、音楽のもつ楽しさを伝えようとするには、教員が楽しさを知らなければなりません。そのためには、取り上げる教材だけでなく、音楽に対する一定の知識、教養が必要です。教員としての知識、教養は、教科書や指導書では学ぶことができません。教員として、社会人としての知識、教養が必要だということです。これは、なかなか大変なことです。
担任の先生や音楽専科の先生に指導していただき、1単元の授業を終えた実習の終わりには、いい表情で最後の授業を締めくくることができ、来年4月から教壇に立つことを楽しみにしていました。

もう一人の学生は、国語、算数、音楽の実践に取り組みました。いくつもの教科を担当し、日々の教材研究が大変なこと、これを毎日続けなくてはいけない先生という仕事の重さを改めて感じていたようです。
土曜日に、『ごんぎつね』の教材研究のために、半田市まで出かけて、新見南吉の世界に少しでも近づこうとしていました。こうしたことが教材研究の第一歩です。もちろん、南吉の故郷を歩いたからといって、授業がぐんと向上するわけではありません。でも感じてみることが大切です。
『ごんぎつね』の授業は苦労したようでしたが、次の単元の授業は、いい笑顔で進めることができました。担任の先生にも教えていただいたことや自分の苦労をしたことが、授業の改善につながったということでしょう。

教員は授業で勝負といいますが、教材研究がスタートです。

中妻雅彦(授業づくり履修モデル 教授)
 


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