コラム

子どもの問題行動 「教室で乱暴な子」

掲載日:2018年02月15日


 小学校一年生の担任の先生から相談がありました。「うちのクラスにすぐ友だちに手を出す子がいます。遊具の取り合いで相手の子どもを叩いたり、すれ違いざまに友だちの足を蹴ったり、友だちが掃除をしないと箒で叩いたりします。その都度『叩かれたら痛いでしょ。』と注意をしますが、またすぐ同じことの繰り返しで困っています。」

 乱暴な子どもも赤ん坊のころから攻撃的であったわけではありません。育てられる中で乱暴な行動を身に付けていくことが多くあること、したがって学校場面だけで暴力はいけないということを教えてもなかなか改善には至らないことなど、先生にアドバイスしました。

 先生はこの子の母親と面談をすることになりました。話の中で「家族の中で、どなたかお子さんを叩いたりする方はいませんか?」と先生が訊いたところ、母親は少しためらった後で、「実は、父親が厳しくて、子どもが悪いことをすると叩いてしつけています。」と言われました。

 子どもは、親から叩かれたわけを意外と分かっていなくて、親が自分の思い通りにするために叩いていると思っていることが多いのです。子どもは親に叩かれるたびに、相手を自分の思い通りにするためには暴力を使っていいのだ、ということを学習していきます。親は良かれと思っていても子どもにはかえって悪い結果となってしまっているのです。体罰によるしつけをやめなければいけません。

 平成28年の児童虐待防止法の改正で、しつけを名目とした児童虐待は禁止されました。子どもを「叩く」のは身体的虐待の一つです。養育状況に改善がなければ、学校内で協議して児童相談所に通告することも必要になってきます。

田中 清美(学級づくり履修モデル 特任教授)


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