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2015年1月8日 学長による年頭あいさつ

2015年02月12日

学長年頭あいさつ
(2015年1月8日)

あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
平成27年の年頭にあたり,一言ごあいさつをさせていただきます。

年頭あいさつを行う後藤学長年頭あいさつを行う後藤学長

1年前の1月10日に前学長と文科省に行きました。用件は事務局長の留任願いです。人事課は快く本学の事情を理解してくれました。それが新体制の本当の意味でのスタートだったと思っています。

その時,総務課にも行きましたら,「愛教大のドクターコースはすごく大変だった。」と言われてしまいました。その一言を聞いて,文科省に宿題をいただいている。新課程の改組については時間と手間をかければ何とかなるものではない。柳の下にドジョウは二匹いないと思いました。

4月1日の辞令交付で文科省に伺ったときは,山中文部科学事務次官にお会いすることができて,愛知教育大学なればこその役割があるのではないですかと言われました。
先日のESDの国際会議の情報交換会でも山中事務次官にお会いし,「子どもたちを育てていくっていいですよね」と言われました。文科省としては教師を育てるというよりも,子どもを育てるということに主軸を置いているのだということを改めて感じました。その場でも,愛教大に期待している,頑張ってほしいという話がありましたので,国が本学に寄せている想いに一貫性があると思いました。

新体制のメンバーは,昨年1月から毎週のように集まって,4月以降の運営について話し合いました。その路線は,今も変わっていないし,マニフェストも含めたいろいろな流れは変えていないと思っています。ただ,その具体を進めていくにあたり,思った以上に国の動きが早く,思った以上に本学がいろいろな情報から取り残されていたという現実にぶつかり,一つ一つ解決していく,あるいは現状を把握することに時間を要してきました。

当初は,3ヶ月あれば,理事や副学長が事務の動きも含めて本学の運営の課題を把握できると思っていましたが,3ヶ月では無理でした。今は,ご承知のように法人法が変わり,学校教育法も改正された結果,本学もいろいろな規程を見直さなければならない状況になっています。私はそれを面倒くさいとか大変とか言うのではなくて,そういう動きを一つの追い風と考えて,前向きに新しい体制に向けて考えていく必要があるだろうと思っています。この間,不慣れな理事・副学長,もちろん私を含めてですが,事務の方々には例年通りの事業を進めるためにご尽力いただきました。今後は,ミッションの再定義でいわれるまでもなく,教員養成の大学という歴史のもとに,少子化を見据えて,事務体制はもとより,教員側の意識改革も大きな課題になっていくと思っています。

そこで,これからは学内に向けた広報ということを大事にしていく必要があるかなと思っています。何が起こっているのかということを分からないといけないし,どういう方向にあるのかということを知らなければならないので,今日この場を設けていただいたことは,大事な取り組みだったと改めて感謝しております。

これから先も,人手不足の中で事務職員の方はもとより,教員の方も加重負担を感じることがあるのではないかと思います。しかしながら,教育大学ですから,立派な教師を育て,何よりもいい子どもたちを育てていくことを本学の使命,掲げるべき目標として頑張らねばなりません。

その一方で,近隣で無断駐車や違法駐車などを重ねる学生がいます。授業を開いて,単位を出して,免許を出せば教員になるわけではありません。幸い,卒業生の皆さんが本学の方向性に理解を示してくれており,教員養成について頑張っていくことへの後押しをしたいと言ってくださっています。それを財産としながら,現場との関係を充実させ,その間にある教育委員会との関係も充実させ,愛教大らしい教育と研究を進めていきたいと思います。

本学は,実践力,高度化,再教育ということを教育研究の理念として打ち出しています。この言葉は,学生を育てる教員,それをサポートしてくださっている事務の方にも言える言葉なのではないかと思っています。教育現場で子どもたちを育てていく時に教科書の基盤になる学習指導要領が,10年でおおむね変わっていきます。その時に,主体性のある子どもを育てるとか,思いやりのある子どもを育てると書かれているのですが,まず教師が思いやりを持って子どもにかかわらなければ子どもは変わりません。教師自身が主体性や生きる力を持っていなければ,子どもを変えていくことはできないのです。それが教育現場の現状でもあるし,同じ事が本学にも言えるのではないかと思います。ですから,これからいろいろな場面で実践力,高度化,再教育という言葉を目にしたときには,自分にも課せられている言葉だと考えていただきたいと思っています。

同様に,私自身も学長としての実践力が問われているのだと思います。高度化ということで,スキルアップも問われているのだと思います。そのために,自分自身に課せられる再教育の課題は何なのかということを,常に振り返りながら進めていく必要があると考えています。是非,この言葉を皆さん自身にも踏み込んだ形でご理解いただきたいと思います。

今年度は残り3ヶ月ですが,規程の改正等で煩雑な仕事があろうかと思います。また,2014年度の評価もあります。さらに1年数ヶ月後からスタートしなければならない第3期の改革ということで,年度内には一定のラインを作らなければなりません。やるべきことが山積していて,皆さんのご理解とご協力なくして,大学のこれからを乗り切っていくことはできません。今まで以上に,大きな流れが課せられてきています。とは言っても,健康なくして頑張っていくことはできませんので,是非,無理のないところで頑張っていただきたい。しかしながら,頑張る中身は質良くやっていただきたい。そのことを最後にお願いいたします。

本学は,アイドリング状態からローギアに入ったところです。しかし,バックにギアが入ることはありません。2015年度はセカンド,サードというように,ギアチェンジをしていきたいと思っています。その間,大きくハンドルを切るということはありえません。ギアを入れた以上は,まっすぐ進むべき道を行くしかないのです。その機動力は,まずはここにご参集いただいた皆さんのお力であろうと思いますので,今後のご協力,ご尽力を厚くお願いするということで最後の言葉とさせていただきます。今後とも,愛知教育大学の発展のために,何卒よろしくお願いいたします。

以上で私の言葉とさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。

後藤学長のあいさつを聞き入る教職員後藤学長のあいさつを聞き入る教職員

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