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2023年7月19日「障害者雇用の理解と対応に関する勉強会」を開催

2023年08月09日

7月19日(水)午後、学外から3人の講師をお招きし、「障害者雇用の理解と対応に関する勉強会」を開催し、野田敦敬学長をはじめ、45人の教職員・学生が参加しました。

開会のあいさつをする野田敦敬学長開会のあいさつをする野田敦敬学長

はじめに、開会にあたり、野田学長から、「障害を持つ職員が受け入れ側の教職員に理解され、仕事にやりがいを持って働くためには、障害者雇用の現状・課題を理解することが重要です。また、障害者雇用の現場も大きく変化していることから、就労支援機関との連携充実が欠かせません。今回の勉強会では、障害者雇用促進法等の基礎知識、就労支援プロセスや障害特性を踏まえた対処方法について学び、考えていきたい」とあいさつがありました。その後、司会の新津勝二総務・財務担当理事による講師紹介が行われ、3人の講師による講演が行われました。

村瀬寿子氏(左)と川村顕治氏(右)村瀬寿子氏(左)と川村顕治氏(右)

講演1「障害者雇用に関する基礎知識及び就労支援施設の取組」では、川村顕治氏(特定非営利活動法人くるくる)より、(1)障害者就業・生活支援センターにおける活動・支援内容、(2)障害者雇用のために押さえておきたい法律(障害者雇用促進法・障害者虐待防止法・障害者差別解消法等)についてご講演いただきました。法律に定められている基本理念や法定雇用率などおよびその事項に対して事業主などが行うべき活動・支援について、国立大学法人や企業などの現状も踏まえ、分かりやすく説明いただきました。

引き続き村瀬寿子氏(特定非営利活動法人くるくる)より、特定非営利活動法人くるくるで行っている就労支援事業の紹介と「生涯を切れ目なくカバーするくるくるのライフサポート」などについてご講演いただきました。特に、就労移行・定着支援について、「働く姿勢、働く態度・人との関わり、働き続ける体力・気力」をテーマとしたトレーニング・支援内容を写真なども踏まえて詳細に説明いただきました。

岡﨑勝彦氏岡﨑勝彦氏

講演2「九州大学伊都キャンパスにおける障害者雇用の取組」では、岡﨑勝彦氏(国立大学法人九州大学 事務支援センター エコセンター)より、九州大学における、ペットボトル・缶の再資源化や除草作業などの障害者雇用の取り組みについてご講演いただきました。エコセンターにおける雇用の拡大や作業事業の充実などさまざまな取り組みに至るまでの苦労話やその成果に加えて、学内構成員にその活動を理解してもらうための広報などの働きかけ、作業風景や障害者雇用に関する思いについて、取組時の写真や教職員の反応も含めて分かりやすく、そして、熱く語っていただきました。

勉強会の様子勉強会の様子

講演後に行われた質疑応答では、(1)就労支援施設と特別支援学校との連携、(2)就労支援施設と大学との関係、(3)地域の企業との連携などについて参加者から質問があり、それぞれの講師から、(1)特別支援学校・就労支援施設・企業の3者での障害の特性や就労上の課題などの共有・連携活動をすることの重要性、(2)支援が必要な学生に気付くことと早めに学生本人・大学・就労支援施設と連携することの必要性、(3)営業だけでなく、就労支援施設利用者の保護者や就職先の企業の要望等を踏まえての連携を充実していることなどについて、お話をいただきました。

勉強会の最後には、新津理事から、「障害者雇用は一部の職員だけがかかわることではなく、受け入れ側すべての構成員がその基本理念を理解するとともに、苦手なことをカバーしあいながら強みや特性を生かした仕事をしていただくことが必要であること。そして、日本の社会福祉の実践家である糸賀一雄氏の『この子らを世の光に』というメッセージを心に刻んで職場の仲間として一緒に働いていくことが重要です」とまとめの言葉が述べられました。

司会進行を務めた新津勝二理事司会進行を務めた新津勝二理事

【参加者の感想】

●教員として障害を持った生徒にどのような指導をすべきか明確になった。
●法定雇用率だけが目標ではなく、雇用者のキャリア形成や合理的配慮が重要であることを学んだ。
●環境保全において障害を持つ労務員に活躍してもらうなど、新たな雇用を生み出す柔軟な発想の取組に驚いた。
●就労を目指す生徒と密にかかわる特別支援学校の教員として、生徒の就労スキルを高めるためには教員の意識も変えていかなくてはならないと改めて感じました。

(人事労務課労務・福祉係長 藤本健)

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