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2014年8月6日 2014年度愛知教育大学危機管理セミナーを開催

2014年09月02日

2014年度の愛知教育大学危機管理セミナーを,8月6日(水)午後1時から,第二共通棟431講義室で開催しました。講師に宮城教育大学国際理解教育研究センター協力研究員の及川幸彦氏を招き,「災害を乗り越え,生き抜く力を育てるために~東日本大震災の経験と教訓から」と題しての講演に,学生や教職員など計70人が耳を傾けました。

セミナーの模様セミナーの模様

及川氏は,2011年3月の東日本大震災の際には学校現場の管理職として危機対応にあたり,翌4月からは気仙沼市教育委員会副参事として,教育行政の立場から気仙沼市の教育再生・復興に尽力,その経験と教訓を踏まえて防災教育の研究実践等に取り組み,研究成果を国内外に幅広く発信されています。同セミナーは,発生の切迫性が指摘されている東海地震と東南海地震に対して危機管理意識を高める目的で企画し,本学学生・教職員はじめ,地域住民や近隣市の教育委員会等に広く周知しました。

被災の状況を語る及川氏被災の状況を語る及川氏

冒頭,白石薫二理事(総務・財務担当,防災・防火委員会委員長)のあいさつと及川氏の紹介があり,講演がスタート。及川氏は「災害時には学生として職員としてどう行動するか,また,子どもの命を守りきり,災害を乗り越えて将来に向かって夢を広げていくような教育をどうしたらできるか,その二つの当事者意識を持って聴いていただきたい」と呼び掛け,気仙沼市の被災状況,復興の状況,子どもたちの復興に向けた活動等を報告。さらに,震災の教訓から「自助,共助,公助」に加え,「N助」(NPO/NGO+Network=New)で命を守るという防災教育の改善提案などが紹介されました。

復興に向けた子どもたちの活躍などを紹介復興に向けた子どもたちの活躍などを紹介

復旧・復興に向けた中学生等の活躍や未来への決心を語った映像を参加者は食い入るように見詰め,その後の質疑応答では「震災直後の教員の人事配置・異動はどのように行われたか」「教員への配慮はあったか」「子どもたちを学校から自宅に帰すタイミングの判断はどのように行われたか」などの質問が相次ぎました。

最後に,中田敏夫理事(教育・学生担当)が「震災前には当たり前のことが当たり前でなくなってしまった現実がある。そんな中でも子どもたちは以前とは違う状況を受け入れ,生き抜く力が育っていくことに感銘を受けた。教員の方々のご苦労を改めて実感し,大学教育の中で防災教育の必要性を感じました」との感想と合わせて及川氏に対する御礼を述べて,セミナーは終了しました。

(総務課 企画評価室長 近藤厚子)

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