Aichi University of Education

HOME > News & Topics > 2024年一覧 > 2024年11月掲載分 > 2024年10月30日 障害学生支援に関する理解啓発講演会を開催

2024年10月30日 障害学生支援に関する理解啓発講演会を開催

2024年11月27日

10月30日(金)、障害学生支援に関する理解啓発講演会を講師に名古屋大学学生支援本部アビリティ支援センター准教授である、工藤晋平先生をお招きし、「学生のニーズと修学支援方法~発達障害・精神障害等の事例を中心に~」と題して講演いただきました。

工藤先生は臨床心理学がご専門で、大学における障害学生支援に関する施策・理念に精通されています。今回は発達障害・精神障害のある学生に焦点を当て、修学上の困難がどのような要因で生じているのか、具体的な事例を通して学生の特性やニーズを理解し、それに基づいた支援の重要性を認識することを目的としました。

はじめに障害の医学モデルと社会モデルのとらえ方の違いについて解説があり、合理的配慮とは障害となる障壁を取り除く社会モデルに則ったものであること、大学では教育を受ける権利を保障するために、障壁の除去・低減を図ることであると説明されました。ただし、授業の目的や内容、機能が損なわれないことや他の学生の不利益にならないこと、費用や人材確保等について過度な負担を課さないものであるため、建設的対話を通して個別に調整することが必要です。

名古屋大学の支援状況については、多くの具体的事例を挙げていただき、障害特性から見えてくる課題を整理し大学の教職員としてどのように合理的配慮をすすめていくべきか、その考え方や方法について分かりやすく教えていただきました。工藤先生から、まずは事前的改善措置(ユニバーサルデザインにすること)を行い、その上で個別に対応していくことの重要性が指摘されました。教育システムの中にどうやってユニバーサルデザインを導入してくのか、新しい課題であるということです。

この講演を通して、私たちは多様な学生がいて多様な学び方があることを知り、教育方法を常に見直しながら実践を積み重ねて行くこと、そして対応の引き出しを増やしていくことの大切さを認識することができました。

講演会の様子講演会の様子

質疑応答の様子質疑応答の様子

(障害学生支援室コーディネーター 溝口克治)

高校生の為の受験生応援ページ

このページを印刷する