2025年11月19日 全学FD・SD研修会「よりよく考え、よりよく生きるためのアート思考」を開催

2025年12月11日

11月19日(水)午後、全学FD・SD研修会「よりよく考え、よりよく生きるためのアート思考」を開催しました。玉川大学芸術学部、栗田絵莉子氏を講師としてお迎えし、本学の教職員・学生約20人が参加しました。

「魚の絵を描いてください」(制限時間1分間)という課題から研修会が始まりました。研修会の前半では、現代アートのさまざまな作品を紹介しながら、アート思考とは個人の内面から発想をめぐらせ、独自性のある作品を生み出すアーティストの思考法を体系化したものであることや、既成概念を再構築し、探索・発見・創造といった創造的知性を働かせることが重要であることなどが解説されました。冒頭の魚の絵の課題では、ほとんどの参加者が左に向いた魚を側面から描いており、既成概念の力がいかに根強いかを認識させられました。

研修会の後半では、参加者は各自持ち寄った紙袋を使って「教育」というテーマで作品を制作しました。30分という時間のなかで、参加者は素材と対話しつつ、自らの想像力と創造性を発揮して、集中して作品を作り上げました。制作後の鑑賞会では、一人一人が自分の作品に込めた思いや考えを紹介しました。同じ「教育」というテーマでも、それを表現する視点は実に多様で、ひとつの作品が紹介されるごとに「おーっ」「なるほど」といった声が上がりました。

最後に、栗田氏から、創造性を発揮するには実験・研究してみること、見方を変えること、感覚を鍛えること、見せ方を考えることなどが手がかりとなる、とのまとめがありました。

栗田絵莉子氏(玉川大学芸術学部 講師) 栗田絵莉子氏(玉川大学芸術学部 講師)

会場の様子 会場の様子

参加者からは、「思っている以上に既成概念にとらわれない難しさを再認識しました」「実際に手を動かす活動は大事だとあらためて感じました」「アート思考がこれからの社会にどう生きてくるのかを知ることができました」などの感想が寄せられました。

アート思考は学生教育や大学の業務をより創造的なものにし、人生と社会をより豊かにしてくれるものであることを実感できる、とても楽しくためになる研修会となりました。

(教育研究創成センター長・学校教育講座 野平慎二)

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